メンバーインタビュー

営業代行組織を牽引するプロジェクトマネージャーと、
”フィールドセールスの今”

営業代行事業で実際に活躍するマネージャー2名より、これまでのキャリアや目標達成のために大切にしている要素、マネージャーの役割、パンデミックを受けた飲食業界営業やフィールドセールスについて対談形式でお話を伺います。
セールスアウトソーシング事業部
プロジェクト統括 松波
幼少期から大学までアメリカで過ごし、帰国をした2018年入社。フィールドセールスを主軸にゼロから営業を学び、半年後にチームリーダーを任命されるほど一気に実力を伸ばす。次世代のマネジメント育成に力を入れ、1年間で3名のプロジェクトマネージャーを輩出。
セールスアウトソーシング事業部
プロジェクト統括 上村
2016年に中途入社。入社2か月でチームリーダーに抜擢され、泥臭い営業からマネジメントまで幅広く活躍。新規拠点の営業組織立ち上げでは、20名の営業組織を1年間継続達成させるなど実力を振るわせている。その実績と社内随一の素直さで、クライアントからの信頼も厚い。
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"ひとりの営業"としてスタート。
マネジメント未経験から、インプレックスアンドカンパニーでのキャリア

 

見山 今日はよろしくお願いします。フィールドセールスを極めた二人に色々お話伺えればと思います。まずは、お二人のキャリアから教えてください。
 

上村 大学卒業後、新卒で冠婚葬祭事業を展開する企業に営業職で入社し、2016年に当社東京拠点に入社しました。営業代行事業のWebマッチングサービスのプロジェクトに配属し、入社2か月でプロジェクト内初のリーダーに抜擢されたところからインプレックスアンドカンパニーでのキャリアがはじまりました。

2019年に一度プロジェクトを異動し、プレイングマネージャーとして従事しました。その後名古屋拠点に異動し、プロジェクトマネージャーとして立ち上げを行いましたね。今は全国規模のプロジェクトの、西日本統括を担っています。早くリーダーになったものの、プレイングだったので結構営業としての下積み時代が長いんですよ。
 

松波 僕は入社直前までアメリカで過ごしていました。経営者になりたいと思い、そのためにはまず営業を極めようと思い、2018年に当社東京拠点に入社しました。そういえば、上村さんがリーダーのチームに配属でしたね(笑)

入社後半年でリーダーとして2~5名程のチームを持ち、2020年からプロジェクトマネージャーとして20名の組織を担っています。2021年現在は上村さんと対になって、東日本統括をやっています。

 

見山 お二人とも、入社半年以内にチームリーダーに抜擢されたんですね。マネジメント経験はあったんですか?
 

上村 それまでマネジメント経験はなかったんです。なのでかっこつけて「戦略」で組織をなんとかしようと思っていました(笑)しかしその時の自分には戦略を立てる力がなく、出来ないことにチャレンジしていた状態で正直あまりうまくいきませんでした。

達成をするためには、まずは自分が出来るところを活かすことがベストだと思い、自らが数字を取るという得意なことで背中を見せるスタイルで組織を引っ張っていくようになりました。今思えば、当時のマネージャーに甘えっぱなしでしたね。

 

見山 戦略を立てることが役割ではないですもんね。そういえば上村さんは名古屋で営業組織を立ち上げた際、1年以上連続で組織達成をしていましたよね。戦略をたてるのが苦手と仰っていましたが、戦略性を持つようになったのは、どんなタイミングですか?
 

上村 プロジェクトマネージャーになってからですね。チームからプロジェクトの規模になると、それでは成り立たないことに気付き、これまで得意としていなかった戦略性を求めるようになりました。出来ることを伸ばすのか、出来ないことを出来るようにするのか、タイミングによって優先度は変わると思うんですが、僕の場合は、組織の規模や与えられた役割に応じてスイッチしました。

下積みが長いこともあって、2016年はじめてリーダーになった頃とは視野の広さも代わり、過去の経験や上司先輩の教えを踏襲しながら取り組むことで、自然と戦略性をもった組織運営が出来るようになっていましたね。

 

松波 僕も上村さんと同じで、営業としての下積みが長いんですよ。それこそ最初は「部下を持つ」ということが人生ではじめてだったので、達成のために自分が得意なことで組織を引っ張るスタイルでやってました。

当時はチームマネジメントをする能力がなかった一方で、3名程のチームだったので自分の得意な営業で補える範囲だったのもありますね。
 

見山 松波さんも上村さんと似たようなタイプだったんですね。松波さんはどのタイミングで戦略の必要性を感じましたか? 
 

松波 戦略性が必要だと強く感じたのは、やはりチームリーダーからプロジェクト規模に拡がったときですね。「教育すること」と「自ら数字を創ること」に限界を感じたんです。なので「魚を釣ってあげるのではなく、魚の釣り方を教えないと」と思うようになりました。

ただ簡単に出来るわけではないので、まずは自分が営業をしていたときの手法を落とし込み、再現性のあるターゲット選定やエリア戦略、チーム内での役割分担といったところからはじめましたね。
 

見山 属人化しがちと一般的にいわれる営業に再現性をもたせるというのは、本当に大変ですよね。
 

松波 そうなんですよ。当たり前の話だと思うんですが、マネージャーが出来ないことはチームリーダーも出来ない、チームリーダーが出来ないことはメンバーも出来ないんですよね。なので、まずは自分がやって上手くいったこと、出来たことに再現性をもたせて落していきました。

ただそれは応急策で、「戦略をつくる」「戦略を落とし込む」ということがどちらも難しかったので、”マネジメントに関する知識”や”組織の最適化”に関しては本を読んだり、色んな人に相談をして毎晩遅くまで勉強して考えていましたね。

 

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目標達成のために大切にしていることは、
「営業する大義」と「成功体験の積み重ね」


見山 二人とも、素直ですよね。僕がマネージャーだ!となかなか周りを頼らないタイプもいるなかで、自分に驕らず周りに頼ることも出来るんですもんね。そうなると、目標を達成するために必要な要素で、特に大切なものってどう考えていますか?
 

松波 メンバーにも常々伝えているんですが、「営業をする大義」が必要だと考えています。営業って人を動かす仕事なので、自論が大切だと思うんですね。良い筋の会話や、自論がある営業は強いと思うんですが、どういう大義のもと、そのサービスを営業しているのか、なぜそのサービスがいいのか、営業自身が腹落ちしている状態になることが大切だなと。

自分がどんな仕事をしているのか、まず理解してほしいというところです。
 

上村 僕も松波さんと一緒です。言葉を変えると「課題解決」を使命に思うということですかね。営業なので「選んでほしい」のはもちろんですが「売らないといけない」ではないと思うんですね。

客観的にお客様の全体を見て「このサービスは、はたして必要なのか」営業側もきちんと考えて対峙すること…なので松波さんの模範解答と結論同じです(笑)

 

見山 それってどんなきっかけで大切だと思ったんですか?
 

上村 すごく印象的に思ってるんですが、あるお客様がきっかけですね。他の営業が見たらターゲットから外してしまうかもしれないお客様がいたんですが、飛び込んでみるとお客様自身は叶えたいことがたくさんあったんですね。話を聞いていくと、それをどう叶えるかの手段がわかっていなかったんです。理想を叶えるために何が必要か、サービス問わず、色んなアイデアを提案をしたうえで、「一応僕はこの営業してます」って伝えたら「やるよ!」とお客様から決断していただいたんです。

そのときはじめて営業の原理原則が理解できて、「あ、無理に提案しない選択肢をもった営業もあるんだな」と思いました。そのあとの営業スタイルにも再現してみると、より一層数字にあらわれてくるようになったんです。考え抜いて提案をすると、自信をもって提案できるので気持ちもよかったです。
 

松波 僕もそうですね、あるお客様がきっかけです。僕は受注までのプロセスで気付いたというよりも、受注したあとの効果を目の当たりにして、感謝をしてもらえたことですかね。今まで「レポート上の数字」だったものが実感値として理解できたというか。
 

上村 共通してるのは、やっぱり成功体験で気付いたってことですね。
 

見山 わたしも印象に残ってて、今の営業スタイルに大きく影響されたお客様がいらっしゃいます。「行動したことでうまれた成功体験」があるから私たちはこれを理解していますが、新人さんや成功体験を積んでいない人にはどうメッセージしますか?
 

上村 成功体験って突然やってくるものなので、そのタイミングを逃さないように言い聞かせ続けますね。今すぐわかってもらえない前提で。行動をすれば成功体験に繋がる強烈な経験があるはずなので、それを信じて、足を止めず頑張れるようにフォローをするということですね。
 

松波 上村さんが仰ったように、成功体験を積むまで行動をするには、やっぱり大義だなと。僕は必ず新人研修に入らせていただくんですが、仕事に対する大義をきちんと伝えています。新規開拓営業は常にゼロスタートでパワーがかかるので、やるコトの話よりも、やる理由の方がよっぽど重要だなと。
 

見山 ここまでお話いただいたのは定性面で大切にしていることだと思うんですが、定量でここは特に見ている指標ってありますか?
 

上村 これっていう指標はないですね。量と率、全体のバランスを見てます。
 

松波 僕もそうですね。良い指標と悪い指標が見たいです。その指標をもとにうまくいっていることと、うまくいっていないことの言語化をするようにしています。まずは正しく現状を数値から見て、原因を言語化するということが最初のステップだと思いますね。
そのうえで深刻度合いを追求したり、良い点を再現性もたせて展開したり、ここが営業マネージャーの醍醐味だと思っています。
 

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多くの営業を見てきた二人が考える、
継続して売れる営業の特徴とは

 

見山 上村さんも松波さんも継続的に成果を出されて、今マネージャーという役割になっていると思うんですが、どういう営業が継続的に成果を出していますか?
 

松波 管理者目線からいえば、セットアップの重要性は大きいですよね。モチベーションや、目標設定だったり。なので自分がこれからどうなっていきたいか、そのために目の前のことを頑張れること、ですかね。役職や金銭的な報酬を求めていたら継続的な成果をあげることにはならないですよね。営業はどんな商材であっても断られることから始まるので、継続していくには目標を追いかける目的意識や成長意欲などが試される仕事だと思っています。
 

上村 松波さんが仰るような要因も管理側から見たらありますね。個人でいえば「承認欲求」ですね。ただただ、褒められたいです(笑)数字で目に見えてわかって、結果的に報酬や役職に反映されて、それではじめて自身の成長を実感できるのも楽しいです。結果は結果ですが、頑張れた理由はやっぱり「褒められる」ですね(笑)
 

見山 なるほど、お二人の共通点は「素直」かもしれないですね。夢をもって自ら目標設定が出来ている人だって、そこに向けて素直に貪欲に頑張れる人ですし、今はまだ目標がない人も、周りのリアクションに対して素直に受け止められる、みたいな。未達は悔しいし、達成は嬉しいっていう純粋な感情が大切ですね。
 

松波 上村さんの話でいくと、マネージャーが大事ですよね。ちゃんと褒めるときは褒める、っていう(笑)僕自身は褒めてほしいとアピールはできないんですが、苦しいときに救ってもらえたのはやっぱりマネージャーの一言でした。環境の提供は重要ですね。
 

見山 ここまではスタンス重視の話でしたが、スキル面でお二人が取り組まれたことってありますか?
 

上村 それでいけば、いまだにロープレは行いますし、スクリプトもよく見直します。基礎基本はいつまで経っても大切だと思ってます。
 

松波 僕は「誰にでも出来ることを圧倒的にやる」ことを意識して取り組んでいました。営業未経験で入社したので、もちろんスキルや経験で先輩に勝てないんですよ。でも行動数や練習は誰にでも出来ることなので、そこだけは負けないって思って取り組んでいました。質を求める前に量をこなす、ということですね。

 

見山 量と質のバランスって大切ですけど、やっぱり量は大切ですよね。質を高めるためにも量が絶対に必要です。営業で苦戦したことってありますか?
 

上村 成果の波を減らして、安定的に業績をあげることに苦戦しましたね。当時はやっぱり営業の型が装着できていなくて、一件一件がオリジナルになってしまっていたので原因特定が難しかったんですよ。
スキルは中長期的に身につけていくしかないので、まずは量をこなしながら、案件管理を徹底して短期的な実績を創ることと、営業の型を身につけていくことを並行して行っていきましたね。段々打率も安定してきて乗り越えられましたね。
 

松波 僕はメンタルコントロールです。割とみなさん共感いただけるんじゃないかなと思うんですが、営業をしていると心が邪魔をする瞬間ってありませんか?
 

上村 ありますね。「飛び込みたくない~!」って瞬間が昔はありました。それこそ、量をこなすにはモチベーション管理が重要ですよね。

松波 そうなんです。なので、落ち込んだときは横とのコミュニケーションを積極的に取るようにして、目線を下げないようにしました。「今、自分は落ち込んでいる」と認めることからですね。
あとはマネージャーからの期待やメッセージに対して、期待を超えたいと気持ちも後押しになってました。そうすると「飛び込みたくないな」って思う自分が浅はかに感じるようになって(笑)

 

見山 営業は自分との闘いですよね。怠惰がすぐ数字に現れますから。色々乗り越えた今、営業するにあたって意識してることはありますか?
 

上村 「イメージ」を意識して営業していますね。事前準備の段階で、営業先の周りにある色んなことを調べます。店舗であればそのエリアの人の動き、土地、イベント、県民特性など幅広く行動変容を調べて、自分自身が映像で考えるようにしています。そのうえで伝える、ですね。営業に限らずですけど、映像で考えることは常日頃から意識してます。
 

松波 僕は営業の原理原則にのっとって、「潜在ニーズを引き出してからプレゼンする」ということを意識して営業しています。営業って、まだ見ぬ未来に対して提案して納得して動いてもらうことなので「やってみよう」「がんばってみよう」と思ってもらえるように、事前準備で仮説を立てて、自分が納得できるまでストーリーを考えることにこだわって取り組んでいます。

 

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営業代行事業における
プロジェクトマネージャーの役割とは

 

見山 インプレックスアンドカンパニーの営業代行事業は、クライアントから業務委託を受け、チームで営業支援を行いますよね。お二人は今、どんな組織を見ているんですか?
 

上村 全国展開している一つのプロジェクトの、西日本統括をしています。全体で35名程ですね。フィールドセールス部隊ですが、KGIは受注で、そこに向けた架電数、コンタクト数、アポ数、商談数全体を追いかけています。以前までは訪問メインでしたが、新型コロナウイルス拡大の影響もあり、初回は飛び込まず電話でコンタクトを取るようになりました。
受注率はもちろん価格帯にもよりますが、30%程度ですね。
 

松波 僕は上村さんと対になって、東日本統括をしています。規模も同じく35名程です。人数は同じですが、拠点数でいえば東京と名古屋の2拠点なので、大阪、広島、福岡を見ている上村さんの方が大変かなと勝手に思っています。
 

上村 拠点数という視点はなかったです(笑)拠点数で難しさを感じたことはないですが、組織に長い歴史がある東日本に比べると、西日本はまだ新規の拠点なので組織のベースを創っていくことから始めていく必要があるということですかね。なので今はそこに注力して取り組んでいます。

 

見山 組織のベースって確かに大切ですね。インプレックスアンドカンパニーのプロジェクトマネージャーの役割はなんですか?
 

松波 大きな役割を担った、特別な仕事だと思ってます。ひとつの営業組織の長として、業務委託を受けているプロジェクトに対してコミットするために、どんな戦略戦術で、組織をどう動かしていくかの旗振りをする役割を担っているので、業績達成を左右させる唯一の存在ですね。

必要なスキルはたくさんあって、戦略戦術の筋だったり、数字管理だったり、メンバーのモチベーション管理だったり、人材育成だったり…。なのでマネージャーの力量で本当に業績は変わってしまうと思います。だからこそ、やりがいも大きいんですけどね。

 

上村 松波さんの言った、環境の提供もまさしく。僕は総じて「決断すること」が役割だと捉えています。戦略戦術をはじめ、多くのことを創り上げて組織を進めていく存在なので、状況に応じて的確なジャッジをし続けていくことだなと。

自分で判断できないことは、上に判断を仰ぐことも時には必要だと思う一方で、いつまでもそうであってはプロジェクトマネージャーとはいえないなと。達成のために自分で考え続け、判断して、責任を持って動かしていくことです。なので「決断」ですね。
 

松波 確かにそうですね。僕も最初は、判断に迷って判断をお願いすることもありました。最初は人の判断を見て学んで、段々自分で判断するようになって、そうしてマネージャーになっていけると思うんです。

なので、新人マネージャーにも共通して言うのであれば、自分に出来ることと出来ないことを理解したうえで、そのときの最善をどう尽くすかが重要ですよね。最善のためなら「一人でやる」ことではなく「人に頼る・任せる」という判断も必要だなと。
 

見山 自分で考え、決断するということですね。決断をするということは、責任を負う覚悟が必要だと思います。プロジェクトマネージャーは組織の業績を左右させる存在で、達成させるために判断の連続、決断した責任をとる役割があるのですね。プロジェクトマネージャーとして、クライアントのマネージャーと会話することも多いと思います。日頃、クライアントとはどんな関わり方をしていますか?
 

松波 週次の定例会で進捗報告をしていますが、基本的に毎日コミュニケーションとっていますね。月のなかで話題も変わりますが、よもやま話から発展して、事業や組織の中長期計画など会話することもあります。僕たちが支援しているクライアントは「業務委託会社の影響力を最大化させて、直販にも良い影響を与え、事業をより大きくさせたい」という目的を掲げて関わっていただいています。
 

上村 そうですね。ビジネスパートナーとして相談することも、されることもあります。本当に近い距離でお仕事させていただいています。ただ、絶妙な距離感が重要だったりしますよね。

僕らの組織でいえば、インプレックスアンドカンパニーの組織マネジメントはインプレックスアンドカンパニーで完結させています。なので、マネージャーからの指示とクライアントからの指示が異なってしまうと、稼働するメンバーが板挟みになって業績に悪影響をもたらす可能性もあります。そのためにも、マネージャーとクライアントとの会話が大事だなと感じています。


たとえば、あるメンバーの調子が悪いとき。「僕が現状を把握しているので、このメンバーにはこう対応します。なので、見守っててください」と会話をすれば理解いただけますし、逆に「ここは意図的に、ピリッと締めていただくことはできますか?」とお願いすることもあります。これは信用があるからこそ、任せていただいているのかなとも感じています。

 

見山 なるほど。あくまで目標達成を見据えたときに、どうすべきかを双方で擦り合わせるということですね。同じ目線の高さでお仕事されている印象ですが、どういう瞬間にWin-Winだなと感じますか?
 

松波 そうですね、色々ありますが直販組織に成果で勝ったときですかね。「直販の方が売れる」という一般的なイメージを覆して、業務委託パートナーの影響力を信じてくれているクライアントなので、そういう背景もあって「全うしたな」と感じる瞬間です。

目標達成は大前提、そのうえで直販にも負けない成果を目指して頑張っています。

 

上村 あとは、僕たちが立てた戦略戦術や営業の型がプロパーにも反映いただいたときですかね。直接的に業績へかかわってくるので、事業全体の業績が伸びることに、やはり営業のプロフェッショナルとしての存在意義を強く感じます。

もう一ついうなら、担当いただいたクライアントが出世したときですかね。お互いの出世を喜び合える、素敵なクライアントです。
 

松波 わかります。自分のことのように喜べますよね。ただ、距離の近いパートナーである一方で、「発注いただいている」という立場は常に忘れないようにしています。ご発注をいただいているからこそ、僕たちは存在しています。だからこそ納品クオリティをあげて喜んでいただきたい、クライアントが抱える課題に向き合い続けたい、と思っています。
 

見山 間違いないですね。クライアントの課題解決をするためにわたしたちは存在していますし、発注いただいているという感謝の念は忘れてはいけないですね。マネージャーとして大切にしていること、ゴールはなんですか?
 

上村 みんなの幸せを考えていますね。幸せっていうのは人それぞれで、「成長したい」「稼いでやりたいことを実現したい」など多様にあると思います。人の上に立つ者として、それを実現してもらえるように取り組む、ということを大切にしています。
 

松波 精神論に偏るかもしれないですが、「感謝」と「恩返し」ですね。今までもらったことを、giveしていきたいと思っていますし、リーダーたちにもgiveをする側にいてほしいと。

上手くいっている人もいれば、上手くいっていない人もいます。負の感情と戦いながら頑張っている人もいます。
そういった人にとって何が原動力になるかっていうと、これまでお世話になった人やお客様に対する「感謝」と「恩返し」だと思うんです。自分はそうでした。むしろそういうポジティブなことがなく、欲だけでモチベーションを管理することは難しいと思います。

 

上村 そうですね、僕も同じです。だからこそ、メンバーへのgive give giveを意識しています。もらった経験がないと、将来giveをすることはできないので。自分自身に恩返しをしてもらいたい、というのではなくて、それが原動力になればいいなと。恩返しのリレーを次の世代に繋げるループができて、それぞれが自己実現できれば、それが結果的に恩返しになると思ってるんです。
 

松波 中長期で見たときに、「今」は点に過ぎないので。自分と関わる時間が、将来に繋がる「今」になっていたらいいですよね。そう考えると、今まで進んできた道を振り返ったときに、メンバーが自然に次のメンバーにgiveできる状態になっていることがゴールですかね。
 

上村 はい、今まで受け取ってきたものを咀嚼して、理解して、また次の世代に受け継いでいけるように成長してもらうことが、マネージャーとしての一つのゴールですね。

5/5
コロナ禍の飲食業界と、フィールドセールス。
それぞれの変化をどう感じているのか


見山 2020年から、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴って大きく世界が変わりました。特に飲食業界向けサービスを扱うなかで、お二人も大きく戸惑ったこともあったかと思います。どんなことに混乱しましたか?
 

松波 営業目線で言えば、「販促サービスを営業するスタンス」と「営業の型」という根幹にあるものを全て変化せざるを得ない状況だったことですかね。
 

上村 僕たちに関わらず、これはどんな人でもいえると思うのですが、今までの常識や経験が通用しないことですよね。訪問営業が出来なかったので、今までのKPIが機能しなくなってしまい、何から対策すればいいか最初は戸惑いました。   
 

見山 暗中模索でしたよね。「今思えば、こう出来たな」ということはありますか?
 

松波 あのときのベストは尽くせていたと感じています。現状に対して変化を繰り返す組織体質もあって、事の大小はあれど建て直しは比較的スピーディに行えました。不確定要素に目を向けるのではなく、まずはわかることから取り組んで、柔軟にピボットしていました。

あとは、いい影響力を持っているメンバーと多く会話することも心がけていましたね。僕だけが先頭で頑張るのではなく、メンバーを巻き込みながら一緒に動かしていくことで乗り越えられました。
 

上村 飲食店オーナーこそ「わからない」という不安が大きかったですよね。ただ、拡大当初の2020年から1年で思考が大きく変化して、デリバリーやテイクアウトをはじめとする、色々な挑戦をしていきたいという飲食店が増えてきた印象です。僕のまわりには前向きなオーナーさんが多いです。
 

松波 この1年で飲食店の販売チャネルは本当に増えましたよね。もともと軽減税率の関係でテイクアウトを始める店舗は増えていましたが、今やデリバリーも当たり前になってきましたね。来店集客をしていきたい飲食店は、どうしても緊急事態宣言や感染者数の増減によって左右されてしまうので、チャネルをうまく駆使しながら頑張っていくことがニューノーマルになっているなと。
 

見山 とはいえ、2021年前半もなお、飲食店さんは厳しい状況が続いています。営業するスタンスはどのように変化させて取り組んでいきますか?
 

松波 僕たちは「今このとき」の対策としてデリバリーやテイクアウトを勧めるだけではなく、このパンデミックが落ち着いたとき、つまり「この先何が起きるんだっけ?」という未来を、飲食店のみなさんと一緒に考えていく役目を担っていると思います。

営業では過去・現在・未来をヒアリングすると一般的にいわれていますが、そんな小手先の技ではなく、目の前にいる経営者に対して本気で「今までどう経営してきたんだっけ?これからどうなるんだっけ?じゃあどうしていくんだっけ?」と一緒にポジティブな未来を探していきたいです。
 

上村 柔軟性も必要ですし、情報感度も大切ですよね。僕たちが全てを解決できるわけではもちろんないですし、国や自治体の施策、フードテック、販促サービス、色んなことが絡んできます。なので、情報のアンテナを今まで以上に張り巡らせて、自分事と捉えて飲食店経営者と同じ視点でありたいです。

正直、今までは情報に詳しくなくても成績があがる営業はいたと思います。ただ、このパンデミックを受けて「変化を恐れない柔軟性」だったり「情報に対するアンテナ」を持った営業が残っていくなと強く感じています。

 

見山 時勢もあって、インサイドセールスが注目されるようになりました。とはいえ、今すぐにフィールドセールスがなくなるわけではないと思います。フィールドセールスのこれからはどうなっていくと思いますか?
 

上村 インサイドセールス・フィールドセールス関わらず、頭で考えていることをアウトプットして、魅力を伝えること。そのためには「考えること」が今まで以上に必要になってくるんじゃないかなと。以前は「オンライン商談より、対面の方がいいじゃん」とみんな思っていたと思うんですね。ただ、現に今は必要なってきているわけで。でもそれって、何を想像して、どの手段を選ぶかだけだと思うんですね。だから想像して、武器にしていくことじゃないですかね。

あれ、セールス全体になってしまいました、セールスについて考えることはあってもフィールドセールスに限って考えることって、あまりなかったので…。すいません。質問の意図とずれましたね(笑)

 

松波 でも確かにそうですね、本当に手段のひとつだと思います。ただ改めて思うのは極論、1日8商談とか出来ちゃうので、有効な手段なら効率化図れますよね。それに、十年前と比べたら、わざわざ訪問する必要はないと思うんです。

この情報化社会、欲しいところでダイレクトに情報を取りにいけるじゃないですか。でも、日本のマーケットかつ新規開拓にフォーカスすれば、まだまだフィールドセールスは必要ですよね。情報を取りにいかない、いけない業界に関しては、訪問することで一定営業が成り立っていくと思うんです。
 

上村 フィールドセールスを長くやってきた僕にとっては、インサイドセールスがフィーチャーされているのは寂しい気持ちもあります(笑)ただ、新規開拓にアクセルを踏む、アップセルに注力する、Webマーケティングに注力する、代理店を活用する、など戦略が変わっていくように、どっちがいい悪いではなくて都度手段の選択をしていくだけですよね。
 

松波 アメリカでいえば、国土の広さもあって元々フィールドセールスは少ないんですよ。なので、高額商品くらいしかフィールドセールスは存在しないんですよ。高額であれば経費分もとれますから。その点、日本は国土が狭いし、ネットリテラシーもアメリカに対して大きく遅れています。なので、日本ではまだまだフィールドセールスが活躍できるのではないかなと。ただ、どんどんフィールドセールスの比率は下がっていくと思いますけどね。

 

見山 そうですね、質問をしておいて愚問でした(笑)では最後に抱負を教えてください!
 

上村 メンバー全員のレベルをあげて会社を大きくしていきたいです。レベルっていっても、複合的な要素があると思うんですけど。

スタンスでいえばメンバーが同じ想いになる、それぞれが成長してgive側になる。
スキルでいえば営業の原理原則が浸透する、営業スキルが伸びる、業績があがる。
その結果、クライアントに価値を感じてもらえる、さらにご発注をいただく。
総じてインプレックスアンドカンパニーで働きたいという輪が広がって、採用も今以上に進む。
そうやって会社の人数が倍になる・・・といったサイクルですね。

そのためにも、まずは今いるメンバーとしっかり向き合って自分の組織で実現します。

 

松波 シンプルに会社である以上、売上を作って、社員数を大きくしていきたいです。ただ、そうなるとコストを抱えるということにもなります。それはそれでリスクになりますが、ビジネスなので勝ち続けていくしかないんですよね。
そのためにも、上村さんが仰ったようなポジティブなサイクルを作っていけるように邁進します。
 

上村 あとはやっぱり、まさにこのインタビューのように、自分自身がメンバーだった頃に一緒にやってきたメンバーが同じようにマネージャーになって、昔話をして楽しみたいですね(笑)
 

見山 そうですね、わたしも楽しかったです!お二人のマネージャーとしての素敵な在り方が非常にわかりました。これからもお互いに頑張っていきましょう。ありがとうございました!

インタビュアー 見山 悠妃

インプレックスアンドカンパニー株式会社
事業開発部


2016年に営業未経験で入社し、フィールドセールス、インサイドセールスとしての経験を積み、営業企画やプロジェクトマネージャーとして新規プロジェクトの立ち上げを経験。これまで計6社の新規開拓営業を支援し、平均目標達成率120%。2020年9月からは、自社マーケティング部門の立ち上げを担っている。

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