営業職にはロジックツリーの活用をおすすめ!種類やメリットを解説!
ロジックツリーという問題解決ツールをご存じでしょうか。
ビジネスにおける問題を効率的に解決できるツールとして、日本のみならず世界中で活用されています。
このロジックツリーは経営はもちろん、営業職にもおすすめのツールです。
ではなぜ営業職にこそロジックツリーが必要なのでしょうか。
当記事ではロジックツリーの概要を見ていきながら、営業職にロジックツリーが必要な理由や種類、メリットなどについて解説します。
現在営業で悩んでいるビジネスパーソンは、ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.ロジックツリーとは何?
- 1.1.論理的な思考により問題解決へと導くツール
- 1.2.ロジックツリーにおける4つの種類
- 1.2.1.要素を分解する「Whatツリー」
- 1.2.2.根本的な原因をつかむ「Whyツリー」
- 1.2.3.解決方法を探る「Howツリー」
- 1.2.4.目標から逆算する「KPIツリー」
- 2.営業職がロジックツリーを使うメリット
- 2.1.契約などに関する問題の根本的な原因が分かる
- 2.2.優先的に行うべき営業活動が把握できる
- 2.3.チーム全体の方針が共有しやすい
- 2.4.受注率などの問題の解決策が考えやすい
- 3.ロジックツリー作成時の注意点
- 4.営業職にはロジックツリーの活用をおすすめ
ロジックツリーとは何?
そもそもロジックツリーとは、どういうものなのでしょうか。
ここではロジックツリーの概要について紹介します。
論理的な思考により問題解決へと導くツール
ロジックツリーとは、論理的な思考を駆使することで問題解決へと導くツールです。
ひとつの問題やテーマについてロジック(論理)を細分化し、本質的な原因の解明と解決策の立案に役立ちます。
問題を起点にロジックが広がるその様が、幹を中心に枝分かれする木(ツリー)のように見えることから、ロジックツリーと呼ばれるようになりました。
ロジックツリーにおける4つの種類
ここではロジックツリーの種類について紹介します。ロジックツリーの種類は全部で4つです。
それぞれの特徴について見ていきましょう。
要素を分解する「Whatツリー」
要素分解の際に用いるのが「Whatツリー」です。
要素を分解し選択肢を洗い出すことで、最適な方法を導き出せます。
例えば、顧客との連絡方法について悩んでいるとしましょう。
連絡方法というテーマで要素分解を行えば「電話」「問合せフォーム」「メール」といった複数の連絡方法に分かれます。
具体的な連絡方法が出れば、その後は自社に最適な方法を選ぶだけです。
このように「Whatツリー」は最適な方法の抽出に役立ちます。
根本的な原因をつかむ「Whyツリー」
根本的な原因をつかむには「Whyツリー」が最適です。
想定できる原因を洗い出し、その中から問題の根本的な原因の究明に役立ちます。
例えば、売上が上がらないという課題があるとしましょう。
その原因は何かというテーマで要素を洗い出せば、さまざまな原因が出てきます。
原因が出尽くしたところでそれらを分析すれば売上が上がらない根本的な原因が見えてくるでしょう。
根本的な原因が判明すれば、その後の具体的な解決方法も決まります。
解決方法を探る「Howツリー」
解決方法を探るには「Howツリー」が最適です。
「Whyツリー」と似ていますが、根本的な原因をつかむ「Whyツリー」に対し、「Howツリー」は問題の解決方法を直接的に探ります。
例えば、新サービスの問い合わせ増加を目指すとしましょう。
この場合はCMやサイト広告などの宣伝方法を洗い出し、その中から反応が高かった宣伝方法を洗い出します。
反応が高い宣伝方法が分かれば、それを採用するだけです。
このように「Howツリー」の利用によって効率的に解決方法を見つけられます。
目標から逆算する「KPIツリー」
「KPIツリー」は目標から逆算するロジックツリーで、問題解決ツリーである「Howツリー」から派生して誕生しました。
KPI(重要業績評価指標)とは目標達成に向けた段階ごとの達成度を数値化したものであり、中間目標として設定される指標です。
例えば、売上目標を設定する場合、「顧客単価」や「受注数」などに対してKPIを設定します。
そして定期的に進捗を確認し、目標から逆算してKPIの数値を監視もしくは修正することで効率的に達成を目指せるでしょう。
数値で進捗が分かるため達成度を把握しやすく、組織やチーム全体で共有しやすいのも特徴です。
営業職がロジックツリーを使うメリット
ここでは営業職がロジックツリーを使うメリットについて紹介します。
代表的なメリットは全部で4つです。
契約などに関する問題の根本的な原因が分かる
最初のメリットは、契約などに関する問題の根本的な原因が理解できることです。
例えば、営業成績が伸びないと悩んでいるとしましょう。
成績が伸びない原因には「営業のスキル不足」「市場における商品ニーズの低下」などさまざまです。
そのため、成績が伸びない原因を漠然と考えても根本的な原因には辿り着けません。
そこでロジックツリーを使用することで、問題を細かく分解でき、ロジックを理解しながら解決へと向かえます。
漠然と原因を考えるよりも遥かに効率がよく、成績が伸びない根本的な原因を知れるでしょう。
優先的に行うべき営業活動が把握できる
優先的に行うべき営業活動を把握できる点もロジックツリーを使用するメリットです。
前述のとおり、ロジックツリーの使用により、問題を細かく分解することができるため、根本的な原因が分かります。
原因が分かれば、それぞれ優先的に行うべき営業活動がおのずと見えてくるでしょう。
また原因に優先順位を付けることで、より効率的な解決につながります。
チーム全体の方針が共有しやすい
チーム全体の方針が共有しやすいのもメリットの1つです。
ロジックツリーによって洗い出した原因と解決策をチーム全体で共有することで、そのまま方針として転用できます。
チームワークが欠かせない営業活動において、チーム全体の方針共有は重要であり、営業活動の無駄も省けるでしょう。
受注率などの問題の解決策が考えやすい
ロジックツリーは、受注率などの解決策にもつながります。
例えば受注率の低さを改善する場合、「営業担当者」「商品」「価格」といったいくつかの要素に分解できます。
それぞれの要素ごとに問題点を洗い出すことで解決策を導き出せるのです。
「受注率の向上」という漠然とした観点ではなく、より細かな要素で見ることが解決策を考えやすくする理由といえます。
ロジックツリー作成時の注意点
ロジックツリーを作成する際の注意点は、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは5つ見ていきます。
1つ目が「行動になるまで要素を落とし込むこと」です。
特に問題の解決方法を探る「Howツリー」において、中途半端に分析を終わらせると解決策までつながりません。そのためすぐ実践可能なレベルまで要素を落とし込む必要があります。
2つ目は「定義の明確化」です。
ロジックツリー作成の前提となる問題定義が明確になっていないと、メンバー間での認識のズレが生じてしまいロジックツリーが機能しません。
そのためしっかりと定義を明確にしておきましょう。
3つ目は「断定ではなく仮説から要素分解を行うこと」です。
仮説を立てながら要素分解を行うことで根本原因の特定を正確に行えます。
4つ目が「漏れ」です。
抽出する要素に漏れがあると原因の追求がスムーズに進みません。
5つ目は「要素の重複」です。
細かく分けた要素が重複すると余計なツリーが発生してしまいロジックツリーが明確になりません。
ロジックツリーを正確に作成するためにも、これらの注意点はしっかりと理解しておきましょう。
営業職にはロジックツリーの活用をおすすめ
ここまで営業職でのロジックツリーの活用や種類、メリットなどについて解説しました。
前述のとおり、ロジックツリーは問題にあわせてさまざまなアプローチができます。
多様化するビジネス環境において、営業が常に成果を出すにはロジックツリーは必須のツールです。
「営業活動が上手くいっていない」「問題をチーム全体で共有できていない」と感じる場合には、このロジックツリーを活用されてはいかがでしょうか。
正しく活用できれば今後の営業活動に良い影響をもたらすでしょう。