営業の歴史は実は古い?起源や流れ、今後のトレンドを理解しよう!
皆さんは営業の歴史についてどこまでご存知でしょうか。
営業は時代背景により役割や職種、仕事内容までを変化させてきました。先人達の失敗や経験は現在の営業にも活かすことができ、今後の未来予測にも活かせるでしょう。
本記事では営業の起源、日本の営業の歴史や今後のトレンドについて解説します。
目次[非表示]
- 1.営業の起源とは?
- 1.1.交易の始まりが歴史のスタート
- 1.2.日本における営業の起源
- 2.日本の営業に関する歴史の流れ
- 2.1.1980年代の営業手法
- 2.2.1990年代の営業手法
- 2.3.2000年代の営業手法
- 2.4.2010年代の営業手法
- 3.日本の営業における今後のトレンド
- 3.1.非対面チャネルを活用「インサイドセールス」
- 3.2.新たな営業サポート方法「AI(人工知能)」
- 3.3.育成が不要「営業代行サービス」
- 3.4.生産性の向上を目指す「DX化」
- 4.営業の歴史を知って今後に活かそう
営業の起源とは?
日本の営業は古くから存在し、時代ごとに変化してきました。
営業の歴史を知ることは、広い視野を持つことにつながります。
ここでは営業の起源について解説します。
交易の始まりが歴史のスタート
営業はもともと「交易」から始まりました。
交易とは「貨幣や物品と物品の交換」を指します。
人は昔から物と物を交換することで生活を築き、生活を豊かにしてきました。
より効率的に物を交換するために市場が作られ、そこでは物を売って儲けるために自分の商品がいかに良い物かアピールする必要があったのです。
金銭のやり取りが発達していない時代のことですが、売り手と買い手が存在する立派な営業の流れといえます。
時代が進むにつれ貨幣や輸送、販売商品などが進歩し現代の形へと変えていったのです。
日本における営業の起源
日本の営業の起源は世界と比べ、独特に進化している部分があります。
17世紀ごろに富山藩で「先用後利」という販売方法が行われました。商品である医薬品を販売先である家庭に預け、使用後に利用料金を受け取る手法です。
顧客管理や営業システムといったほうが想像しやすいでしょう。顧客情報を記載した帳簿を使用して顧客情報を管理していました。
その帳簿を利用することで、顧客に最善の薬の提供やアドバイスを可能にしていたのです。
今も昔も顧客情報を元に営業は行われており、「先用後利」は営業の形を作った起源とも呼べる販売方法といえます。
日本の営業に関する歴史の流れ
日本の営業手法は時代背景や顧客ニーズなどにより、形を変えてきました。
時代にマッチした営業手法は、顧客を獲得しやすく営業成績アップにつながるものです。
ここでは日本の営業に関する歴史の流れを解説します。
1980年代の営業手法
営業は「足で稼ぐ」といわれた時代です。
既存客にはもちろんのこと、新規顧客や個人へのアプローチなど直接訪問し会社の商品を売り込むのが主流でした。
「御用聞き」とも呼ばれる営業手法で、顧客に対して商品を紹介や販売、ニーズの聞き取りなどを行います。
1980年半ばからは景気が急激に上がった「バブル経済」であり、顧客の購買意欲はどんどん高まっていた背景がありました。
その分、企業間の競争も激しかった時代であり、競合他社と比べ顧客をいかに取り込めるかを営業に求め続けた時代です。
1990年代の営業手法
営業・セールス方法へ変化した時代です。
バブル経済が崩壊し、物を買う人が急激に減少しました。
また、インターネットの個人利用が普及し始めた頃で、顧客は購入予定の商品の価格や仕様を様々な会社と比較できるようになったのです。
「御用聞き」や飛び込みでの営業が通用しなくなった一方、インターネットを利用し、商品を欲している顧客層に直接アプローチする営業手法が増加した時期といえます。
2000年代の営業手法
営業にもパソコンが必要不可欠になりました。
2000年代初めにインターネットの整備が格段に進み、顧客の購入履歴や販売情報をデータとして管理できるようになったのです。
より顧客のニーズに沿った商品の提案が可能になり、営業手法もそれに合わせて変化しました。
Webサイトやダイレクトメールなどによって商品紹介を行う企業が大きく増加した時期です。
反応率の高い商品を分析し、売れる商品やサービスを効率的に営業できるようになったのです。
2010年代の営業手法
「売りに行く手法」から「顧客自身が気づいてないニーズ」を提案する手法に変化しました。
個人や企業問わずインターネットから商品を探すことが当たり前になり、「現状の悩みを解決する商品」を営業で販売するのが難しくなりました。
欲しいものが明確になっている顧客に対して「売りに行く」手法は通用しなくなったといえます。
「顧客が気づいていないニーズ」を提案する手法は、顧客の課題を明確にし、それを改善できる商品を販売するのです。
インターネットを利用し、購買実績や傾向から最適な商品を顧客に提案します。
個人の実力により実績に差が出ていた営業は、インターネットの普及から会社で顧客情報を共有が可能となり、より組織やチーム、仕組みで差別化する時代へと変化しました。
日本の営業における今後のトレンド
時代により変化する営業方法は、今後の経済状況や技術発展により更なる変化を遂げる可能性が高いです。
今注目される営業のトレンドを知ることで、時代の流れに取り残されず最適な営業手法を知るきっかけとなるでしょう。
ここでは日本における今後の営業のトレンドについて解説します。
非対面チャネルを活用「インサイドセールス」
インサイドセールスは、電話やメールなど非対面チャネルを活用した営業手法です。
顧客先へ訪問することなく、顧客とのコミュニケーションが実現できます。
テレワークやWEB会議システムなどの普及により、今後対面のよる営業活動の機会はさらに減少するでしょう。
インサイドセールスは、1人あたりの営業コストや営業効率を落とすことなく、売上アップを目指せる画期的な営業方法の1つです。
インサイドセールスについての詳しい内容は次のページをご確認ください。
新たな営業サポート方法「AI(人工知能)」
AIによって営業効率の向上も期待されています。
1980年代から1990年代の営業では、個人の能力や経験によってその結果に大きな差が生じていました。
それがインターネットの普及によって個人に依存しない営業活動が可能となり、データを元に体系化されアプローチが誰でもできるようになってきたのです。
「なぜ商品を購入するのか」という顧客の潜在的なニーズを掘り起こすには、AIのサポートが必要不可欠といえます。
膨大なデータの中からより売れやすい商品や方法などをAIが割り出し、人間はそれを伝えるだけという時代が来るかもしれません。
新たな営業サポート方法となりえる「AI(人工知能)」については次のページで詳しく解説しています。
育成が不要「営業代行サービス」
育成が不要な営業代行サービスは今後のトレンドの1つです。
インターネットの普及により、売り上げに差が生まれにくくなった営業ですが、インターネット上で獲得できる顧客には限界があります。そうなると顧客開拓に向けて、ある程度の能力や経験は必要であり、育成は欠かせません。
しかし、営業代行サービスを利用すれば、この「育成」を必要とせず、すぐに結果につなげることができます。
成長市場では迅速な市場シェア獲得が成功の秘訣です。
自社内で対応できない部分を営業代行に依頼することで、シェア拡大につながるでしょう。
実際に営業を代行したいと感じ方には次のページが参考となります。
生産性の向上を目指す「DX化」
DX化により営業の生産性向上が期待できます。
営業は「業務量が多い」「効率が悪い」という点を問題視されてきた職種です。
しかし、DX化によって「営業活動時間のアップ」「移動時間の減少」「在宅でも勤務可能」といった営業特有の課題解決につながります。
「DXを推進できる人材がいない」「自社にあったツール選びが困難」いった課題もあるかもしれません。
それでもDX化は大きなトレンドであり、営業にも取り入れることで生産性を格段に向上できるでしょう。
だだし営業DXを成功させるために課題もあります。詳しく次のページをご参考ください。
営業の歴史を知って今後に活かそう
ここまで営業の起源、日本の営業の歴史や今後のトレンドについて解説しました。
足で稼いでいた1980年代からインターネットの利用が必須になった2010年代まで、時代背景により営業は常に変化していきました。
今後も日本の経済状況や時代背景により営業方法は変化し続けるでしょう。
営業の歴史について学ぶことで日常業務で起こる問題の解決や営業手法の選択の幅が広がります。
営業の歴史を深く理解し、今後の営業活動に活かしてみてください。