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セールスに心理学活用で営業力向上!すぐ取り組める10のテクニック


人間の行動は理屈だけではなく、心の動きが反映します。


それを上手に利用した、営業で使える心理テクニックを理解できれば、
営業トークやアプローチに反映させることが可能です。


今回の記事ではすぐに取り組める、営業力の向上に役立つ10のテクニックを紹介します。


営業の最前線でぜひ実践してみてください。


目次[非表示]

  1. 1.心理学とセールスの関係性
  2. 2.良好な関係構築に役立つ心理学活用法
    1. 2.1.関係性を深めるための好意の返報性
    2. 2.2.顧客に寄り添うミラーリング効果
    3. 2.3.共感を伝えるバックトラッキング
    4. 2.4.信頼を得るために両面提示
  3. 3.商材への興味喚起に役立つ心理学活用法
    1. 3.1.商談を進捗させるフットインザドア
    2. 3.2.購買意欲を高めるバンドワゴン効果
    3. 3.3.体験させて購買に近づける一貫性の原理
  4. 4.クロージング本番に役立つ心理学活用法
    1. 4.1.選択肢を絞って分析麻痺から遠ざける
    2. 4.2.成約のハードルを下げるドアインザフェイス
    3. 4.3.大詰めにはクローズドクエスチョン
  5. 5.心理学をセールスに活用し営業力を高めよう



心理学とセールスの関係性


心理学とセールスには、深い関係性があります。


多くの成績優秀な営業担当者ほど、
上手に心理学のテクニックを営業活動に取り入れています。


顧客とやり取りできるチャンスや時間は限られています。


たとえ短い時間でも信頼関係を構築し、
営業成果をあげるために心理学は大いに有効です。


心理学を用いれば効率的に顧客との信頼関係が築け、
行ったアプローチから最大限の効果を得られるでしょう。


良好な関係構築に役立つ心理学活用法


実践で使える心理学テクニックを、「良好な関係構築に役立つもの」
「商材への興味喚起に役立つもの」「クロージング本番に役立つもの」の
3通りに分けて合計10種類を紹介します。


まずは顧客との良好な関係構築に役立つ心理学活用法を4種類紹介します。


関係性を深めるための好意の返報性


人間は良くも悪くもされたことを返したくなる返報性(へんぽうせい)という
行動原理が、遺伝子の中には組み込まれています。


好意によるものであれ悪意によるものであれ、
本能から返したくなるので逆らえないのです。


商売の基本として「お客様の利益を最優先に考えよう」と
よくいわれるのは、この返報性に関係しています。


食料品売り場や物産展で試食や試飲をすると、
つい買ってしまうなどの心理は好意の返報性が応用されているのです。


営業で使うなら、例えば相手の話に真摯に耳を傾ける、
何かちょっとしたプレゼントをする、頼みごとを引き受けるなどで使えます。


顧客に寄り添うミラーリング効果


人は自分自身と同じような仕草や行動を取る人に
親近感を抱くという、類似性の法則があります。


これがミラーリング効果です。


相手の行動をあえて真似ることで信頼関係を築くというテクニックです。


例えば、相手が笑えば自分も笑い、
​​​​​​​相手が困った顔をすれば自分も困った顔をする、
相手がドリンクを飲めば自分も飲むといったアクションです。


しかしあからさまに真似しようとすると、
相手に不信感や不快感を与えるおそれがあるので、
さりげなく行うのがコツです。


共感を伝えるバックトラッキング


これは日本語ではオウム返しを意味します。


話し手は聞き手に反応がないと、不安になりがちです。


また、深く考えずに反論すると機嫌を損ねるおそれがあります。


そこで、相手のいったことをそのまま返すオウム返しで、
理解していることを伝えることができます。


ただし、機械的あるいは事務的に返してはいけません。


相手に気持ちよく話してもらうことが大切です。


信頼を得るために両面提示


顧客がビジネスをよく理解しているレベルの高い相手であればあるほど、
どんな提案にも強みと弱みがあることを承知しています。


そのため、デメリットを伏せてメリットばかり強調されると、
かえって不信感を持たれるのです。


とはいえ、営業担当者はつい強みばかり話しがちです。


だからこそ、逆に弱みを隠さず正直に伝える営業担当者には
誠実さが感じられて、信頼を得られることがあります。


商材への興味喚起に役立つ心理学活用法


次に商材への興味喚起に役立つ心理学活用法を3種類紹介します。


商談を進捗させるフットインザドア


これはハードルの低い簡単な頼みから始めて、次第にレベルを上げていくテクニックです。


名称は、昔のセールスマンが訪問販売の時に使っていた技に由来します。


ドアのすき間に足を入れて閉められないようにし、
まずは話を聞いてもらって徐々にドアを開かせるという技です。


現代でも使い方は同じで、「話を聞いてもらうだけでいいのです」などと
簡単な頼みを聞いてもらいます。


その後、「どれかひとつだけでもお試しいただけないでしょうか」などと、
レベルを上げていきます。


人は一旦要求を受け入れると、次の段階の要求に対して
心理的なハードルが下がるとされており、
その性質を利用したものです。


ただし一度断られてしまうと、そこからは効果が消えるので、慎重に取り組みましょう。


購買意欲を高めるバンドワゴン効果


パレードを先導する楽隊車はバンドワゴンと呼ばれます。


最も盛り上がっているバンドワゴンに乗ること、
すなわち時流に乗ることそのものが
消費のモチベーションになる現象がバンドワゴン効果です。


子どもの頃に、みんなが持っているおもちゃやゲームを、
自分も欲しくなることがあったでしょう?


行列のできるレストランを見て、自分もそこで
ランチやディナーをしたいと思ったことはないでしょうか?


具体例として、導入企業の多くの実例紹介や、
高評価のレビューを多数掲載することなどが挙げられます。


多くの顧客が評価しているのだから、
よいものに違いないという心理を起こさせて、
自分も時流に乗りたいと思わせる手法です。


その際のコツは具体的な数字を入れることです。


「多くのクライアントに評価されています」より
「クライアント企業の80社で業績が平均25%伸びています」の方が
強烈なインパクトを与えます。


数値で付加価値を表現することは、バンドワゴン効果を狙う際にとても有効です。


体験させて購買に近づける一貫性の原理


人には一度決意した行動や発言したことなどを
貫き通したい一貫性の原理という心理があります。


これを利用したものに、ローボールテクニックがあります。


顧客にまずサービスの価値を体験してもらって、
購買への意思決定を促すテクニックです。


例えばソーシャルゲームは、
基本プレイを無料にすることでダウンロードを誘っています。


無料体験期間1ヵ月で解約は常時可能、と敷居を低くすると、
利益はすぐには上がりませんが、中長期的には収益を
与えてくれるユーザーが増えるために結果的に生産性が高くなります。


クロージング本番に役立つ心理学活用法


最後に商談のクライマックスであるクロージングの本番に
役立つ心理学活用法を3種類紹介します。


選択肢を絞って分析麻痺から遠ざける


誰しも選択肢が多い場合に、悩めば悩むほど
何が正解かわからなくなった経験があるのではないでしょうか。


統計的に幸福度を感じやすいのは、選択肢が少ない方だとわかっています。


正解を求めるあまり、分析に思考が集中して向けられ、
意思決定の方が鈍ってしまう状態を分析麻痺症候群といいます。


選択肢が多ければ多いほど、他の選択肢にしなかったことで
味わうかもしれない後悔に対して恐れを抱いてしまうのです。


そのため、選択肢が多いと人は分析麻痺の状態に陥りやすくなります。


顧客が購入の意思決定をできないのは、
判断する材料が少ないからではなく、多すぎるからなのです。


つまり、顧客に価値があることだけを伝えた方が決断しやすくなります。


クロージングの手前には選択肢を2〜3に絞り込んでおくことで、
顧客も決断がしやすくなります。


成約のハードルを下げるドアインザフェイス


本命である要求を出す前に、ちょっと強めの要求を出して一旦ハードルを上げ、
本命の要求を受け入れやすくお膳立てするのが
ドアインザフェイスという心理テクニックです。


名称の由来は「shut the door in the face(門前払い)」で、
一旦きつめの要求であえて相手に門前払いをさせ、
その後に少しゆるい要求をして受け入れさせるという意味になります。


最初は条件が厳しい大きめの要求を出して断らせ、
そのことで少なからず罪悪感を感じた相手は、
それより条件が優しい次の要求を受け入れやすくなるのです。


これを利用すると、頼みごとや成約のハードルを下げられます。


大詰めにはクローズドクエスチョン


質問の仕方には2種類あります。


オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンです。


前者は返答が自由にできる質問のことで、
後者はイエスかノーの二者択一などの選択肢が限定された質問です。


商談においては、初期のニーズや課題を引き出したい段階では
オープンクエスチョンが役に立ちます。


相手の回答次第で、話題を広げていけるからです。


5W1Hを使って質問を繰り返すと、
相手の事情がよくわかってニーズが見えてくるでしょう。


そして商談が煮詰まってきたら、
選択肢を絞った質問で成約に向けて近づけるのです。


例を挙げてみましょう。


あなた:導入されるかどうかはともかく、このサービスの有効性はご理解いただけましたか?


顧客:はい、理解しました。


あなた:仮に御社に導入したとすれば、営業効率が上がると私は思いますが、いかがでしょうか?


顧客:はい、おそらくそうなるでしょうね。


あなた:そうですか!実は本日決裁いただければ、初期費用の8万円はカットということで進めさせていただけるように上司の許可を取ってきたのですが、お決めになりませんか?そのサービスは本日に限ります。


顧客:今決めれば初期費用が要らないのですか……それは大きいですね……。うーん、わかりました……。お世話になりましょう!


あなた:ご決断、ありがとうございます!


このように、最後はクローズドクエスチョンで話がブレないようにして、
成約に向けて一直線に導くのです。



ちなみに、営業コンサルティング会社が社内研修で実際に使用しているコンテンツを
プロセスごとに整理し、実践で応用しやすいようにまとめた資料
「営業の原理原則ハンドブック」が以下のページで無料でダウンロードできます。


ぜひご活用ください!

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心理学をセールスに活用し営業力を高めよう


すぐに取り組める、営業力の向上に役立つ10のテクニックを紹介しました。


いずれも100%ではないにせよ、統計的に効果が期待できる方法です。


周到にそれらの心理テクニックを盛り込むことで、
営業力の底上げになることは間違いありません。


ぜひここでの情報を参考にして、実践に応用してみてください。

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