営業マネジメントで重要なことは?目標、案件、行動などを正確に管理する方法
営業組織のマネージャーは、目標や案件進捗、メンバーの行動など、営業マネジメントをしなければなりません。
営業マネジメントが正しく機能することによって、営業課題の解消が図られて組織のポテンシャルが強化されるため、非常に重要な役割です。
今回は、営業マネジメントのメリットや具体的な業務内容、効果的な活用方法などを解説していきます。
目次[非表示]
- 1.そもそも営業マネジメントとは
- 1.1.営業マネジメントの目的
- 1.2.営業マネジメントを機能させる理由
- 2.営業マネジメント(管理)すべきこと
- 3.営業マネジメントでの課題
- 3.1.管理リソース不足
- 3.2.戦略・戦術設計ができていない
- 3.3.分析が疎かになる
- 3.4.結果やプロセスが見えにくい
- 4.正確に営業マネジメントをするためのポイント
- 4.1.PDCAサイクルを回す
- 4.2.経営者視点で思考する
- 5.営業マネジメントを効率化するには?
- 5.1.マネジメントのプロに代行してもらう
- 5.2.営業管理ツールを活用する
- 6.営業マネジメントが重要
そもそも営業マネジメントとは
まずは、営業マネジメントの目的とそのメリットについて解説します。
営業マネジメントの目的
営業マネジメントとは、営業担当者の目標意識やモチベーション、行動指針を管理して達成させることが目的です。
事業所では、マネージャー、営業部長など、部門全体を統括する方が実施することが多いでしょう。
営業活動では、営業戦略や個人の営業力など、組織の総合力によって成果が変わりますが、個々が自分の意思決定だけで行動していては、組織で目指す方向から反れたり、成果が伸び悩んだり、効果的な営業活動を継続していくことが難しくなります。
営業マネジメントでの具体的な業務は、
・営業の目標設定
・営業案件の分析と成約率の算定
・営業メンバーのモチベーション向上
・営業活動の具体的な道筋の策定
などが挙げられます。
また、営業マネジメントでは、組織全体のパフォーマンスを飛躍させ、営業個々の目標を達成できる環境を整える必要があります。
そのため、営業活動におけるデータ(顧客情報、案件進捗など)を蓄積し分析することで、営業担当者の行動結果を可視化、数値化していきます。
例えば、「営業電話を何本したのか?」「飛び込み営業を何件したのか?」「その結果、何件のアポイントを獲得したのか?」などの結果を漏れなくデータ化します。
それぞれの行動を数字として「見える化」することにより、ほかの営業担当者と結果やプロセスを比較し、行動の問題点や改善点に対する策が打てるようになります。
営業マネジメントを機能させる理由
営業マネジメントでは組織を一括して管理し、適性を踏まえた人員配置を実施することにより、営業チームの成果が最大化されます。
例えば、案件の内容とその担当者との相性を考え、適切な担当者を配置することで、受注率を高める方法があります。
また、営業活動は精神的な負担も大きく、メンバー一人ひとりのモチベーション管理を行うことで、営業活動におけるリスクを軽減するメリットもあります。
営業マネジメントが個人のメンタル面を把握してコントロールすることで、安定した営業活動を継続していくことが可能となります。
さらに、営業メンバーがやるべきタスク、業務が漏れていないか、行動管理をすることで、進捗が分かりやすくなるだけでなく、売上目標に近づくための行動ができているかの評価をすることができます。
営業マネジメント(管理)すべきこと
次に、営業マネジメントを実施する上で管理すべきことについて解説します。
営業目標
営業マネジメントでは組織全体の予算目標および個人の売上目標を設定した上で管理し、その目標を達成できるように指示を与えていきます。
その際、組織と個々が持つ能力や経験を踏まえたうえで、達成可能な範囲の適切な目標内容を設定します。
その目標が達成できなかったときには原因を分析し、達成しやすい環境へと導いていくことも営業マネジメントの重要な任務です。
また、目標を達成した場合でも、社会情勢や顧客ニーズなど外的要因の変化で将来的な目標達成率の低下が危惧される場合、営業担当者に対して最適なアドバイスを与え、長いスパンで安定した成果が得られる目標管理を実施していくべきでしょう。
案件・代理店
全国の販売代理店やパートナー企業などを多く抱えている企業は、代理店の管理が必要となってきます。
営業活動が代理店に委ねられすぎている場合、営業成果の把握が困難になり、統制がとれなくなるからです。
そのため、各代理店の動きを把握し、営業報告を受けることで代理店の状況を可視化することで、正確な稼働状況が分かるため、予算進捗が追え、目標設定しやすくなります。
また、売上が伸びていない代理店を見つけ出し、随時フォローやサポートを実施することも大切です。
売上目標を達成するため、代理店側に踏み込んだテコ入れができる関係性を普段から構築することも大切となってきます。
行動・タスク
個々の営業担当者の行動を分析して成功や失敗の原因を突き止め、必要に応じて改善したり共有したりといったタスク管理も重要です。
成約にまで至らなかった商談があった場合、単に営業担当者のスキル不足が原因と断定するのではなく、なぜ契約が成立しなかったのか、市場需要や顧客側の経営状況なども考慮に入れつつ多角的に捉え、次回以降の改善に繋がる最適な対応策を打つべきです。
仮説を立てて行動し、変化がない場合は修正するといった流れで、営業方法を改善していくのが行動管理のポイントとなります。
モチベーション
営業担当者のモチベーションを高めるのも営業成果の向上には欠かせない業務ですが、そのためには営業マネジメントが普段から個々の人間とコミュニケーションをとっておくことが肝心です。
また、モチベーションの向上についても、ただ精神論を持ち出すだけではスキルも結果もついてきません。
データに基づいた的確なアドバイスを実施し、営業活動に関する悩みや問題点を引き出し、解決に向かって一緒に協力していくことが重要です。
目標達成できていなくとも、その過程を褒めてモチベーションを高めるのも方法のひとつです。
あくまでも画一的な指導に終わらせるのではなく、個人の特性をおのおの把握しておくことが前提です。
営業プロセス
各営業案件において、契約を締結するまでの進捗が円滑に行われるようにロードマップとなる営業プロセスの管理も、営業マネジメントが実施すべき業務の一つです。
営業プロセスを管理するにあたっては、契約締結のボトルネックを取り除くため、交渉が難航しそうな項目を逐一チェックし、迅速な改善に務める必要があります。
営業マネジメントでの課題
マネジメントすべき項目を抑えていたとしても、上手くマネジメントできないこともあります。
管理リソース不足
営業マネージャーが自分の業務で手一杯だと、営業メンバーを管理するリソース不足となり、営業組織管理できなくなります。
そのようなことがあると、行動の質が下がったり、営業施策のPDCAが回せなかったりなど、根本的に組織が悪循環に陥り、成果を生めない組織となってしまいます。
戦略・戦術設計ができていない
組織内に営業マネジメントを設置したとしても、適切な戦略や戦術の設計ができていない場合、営業成果を向上させる道筋が見えない状態での見切り発車の営業活動となります。
そのため、一括的な営業活動の管理が形骸化するばかりか、営業活動の結果を有益なデータとして次回以降の営業活動に活用するのも難しくなります。
また、メンバーも何を目標に取り組めばよいか分からず、迷いがあるまま行動してしまい、それぞれの動きにバラつきが出てしまいます。
分析が疎かになる
営業マネジメントによって蓄積されたデータやノウハウは速やかに分析し、成約率を向上させるためのツールとして活用しなければなりません。
分析が疎かになってしまうと、受注・失注要因が分からず、なんとなくの運任せ営業になってしまうこともあります。
また、正確なフィードバックができず、メンバー個人の評価が良くならないうえに成長にも繋がりません。
結果やプロセスが見えにくい
営業マネジメントによって得た結果やプロセスはできるだけ可視化し、組織内で共有していくべきです。
結果とプロセスのどちらか一方だけが明確になっても、体系化された営業活動を確立できません。
どのようなプロセスを経て、どの程度の結果がもたらされたか、その因果関係を明確にさせることが組織成長となり営業力が強化されます。
正確に営業マネジメントをするためのポイント
ここでは、営業マネジメントで意識するべきポイントについてご紹介します。
PDCAサイクルを回す
PDCAサイクルとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を繰り返すことによって、生産管理や品質管理などの管理業務を継続的に改善していくフレームワークのことです。
営業マネジメントはこのPDCAサイクルを円滑に回していくことも主要な業務の一つです。
営業活動においては、「営業活動の結果を正しく評価し、改善に反映させ、営業目標を再設定して実営業に活かす」という流れがPDCAサイクルとなります。
また、PDCAサイクルは、マネジメント側だけで行うだけでなく、サイクルをした結果をメンバーへ共有し、伴に現状把握することが大切です。
経営者視点で思考する
営業マネジメントは組織の中核を支える業務といっても過言ではありません。
そのため、常に経営者視点で思考することが大切です。
組織の運営方針を営業部門に注入することによって、軸のぶれない営業活動が実現されます。
さらに、「何のために目標達成するべきなのか」を常々メンバーへ示すことで、組織の士気向上や意思統一にも繋がります。
営業マネジメントを効率化するには?
では、営業マネジメントを効率化するにはどうすればよいのでしょうか。
マネジメントのプロに代行してもらう
営業マネジメントのスキルを持つ人材を自社内で育成するのは時間的なリソースが必要なうえ、組織が抱える問題点を客観的な立場から分析の分析が難しいこともネックとなります。
そこで、営業アウトソーシングサービスを利用することで、営業マネジメントを外注化することも一つの方法です。
営業課題の解決に特化した専門チームによる営業マネジメントを依頼し、組織の持つ課題を外部の視点から洗い出し、営業成果を改善するための適切な指示を与えていきます。
営業管理ツールを活用する
営業マネジメント以外には、SFA(営業活動自動化)ツールを利用するのも営業成果を向上させる有効な手段です。
顧客情報の共有や営業活動の視覚化により、顧客に対して最適なアプローチを行なうことが可能となります。
ただし、営業管理ツールの専任担当者を設け、ツールの活用方法をしっかりと理解しなければ活用しきれず、マネジメントはもちろん効率化できないでしょう。
営業マネジメントが重要
今回は、営業マネジメントの目的と重要性、営業マネジメントを実施するうえでの課題や注意点について解説しました。
社内の営業メンバー管理だけでなく、全国の販売代理店やパートナー企業などを多く抱えている企業になると、営業マネジメント業務を自前で行うための人材的なリソースが不足しがちです。
また、組織内からアプローチする営業マネジメントは第三者的な視点に欠けてしまい、なかなか対策が効果的に発揮されないというケースもあるようです。
まずは、自社の何が一番の課題なのか、その原因は何かを思考し、配置転換や外注含めリソースで解決できるものなのか、ツールなどのモノで解決できるものなのかを検討してみるといいかもしれません。
インプレックスアンドカンパニー株式会社では、組織マネジメントはもちろん、代理店マネジメントなど、営業マネジメントに関する業務を代行し、お客様と伴に売上向上を目指します。
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