販売代理店のマネジメントの必要性とは?管理ポイントを解説!
営業活動で高い売上目標を達成するためには、販売代理店を有効活用することも一つの手段です。
自社だけでは達成が難しい場合でも、販売代理店に協力してもらうことで目標達成に近づくことでしょう。
しかし、販売代理店は下請けではなく、あくまでもパートナー企業です。
そのため、的確にマネジメントできなければ、大きな成果は期待できません。
そこで今回は、販売代理店にマネジメントが必要な理由を理解してもらいつつ、管理するポイントについて紹介します。
目次[非表示]
- 1.販売代理店のマネジメントとは?
- 2.販売代理店のマネジメントの必要性とは?
- 2.1.適正予算を設定するため
- 2.2.サポートが必要な販売代理店を見つけるため
- 2.3.今後の契約の参考にするため
- 3.販売代理店をマネジメントするうえでのポイント
- 3.1.販売代理店との良好な関係を築く
- 3.2.インセンティブを見直す
- 3.3.データ化して分析する
- 3.4.動かない販売代理店を整理する
- 3.5.販売代理店を増やし過ぎない
- 4.販売代理店のマネジメントシステムを活用
- 4.1.代理店管理システムを使う
- 4.2.代理店管理システムの利点
- 5.売上目標必達に欠かせない販売代理店のマネジメント
販売代理店のマネジメントとは?
そもそも販売代理店のマネジメントとは、自社の商品やサービスを代理で販売・営業してくれる販売代理店を管理することで、営業活動の生産性を向上させ目標売上を達成する取り組みです。
例えば、メインで活動してくれる販売代理店の活動をさまざまな観点で分析することによって、自社の強みを強化したり、弱みをカバーしたりする営業戦略の検討もマネジメントの一環になります。
また、各販売代理店が精力的に活動してもらえるように、モチベーションを維持するための施策展開もマネジメントの重要な目的です。
さらに、販売代理店の営業に対して、新商材の説明やスキルアップ研修なども実施し、自社の営業と同等以上のパフォーマンスを発揮できるようにする必要もあります。
こうした代理店に対するさまざまな活動を総称して、販売代理店マネジメントと呼ぶのです。
販売代理店のマネジメントの必要性とは?
販売代理店マネジメントが必要な理由は、販売代理店の活動内容を把握するためです。
販売代理店は自社とは違う別の企業であるため、基本的には自由に営業活動を行います。
しかしながら、完全に自由放任では、自社の営業目標に影響するほど活動してもらうことは難しいです。
また、正確な受注やリードの数なども把握しなければ、適正な数の商品やサービスを準備できません。
そのため、販売代理店の営業活動を管理して、活動内容や成績などを可視化しておくことが必須です。
販売代理店をマネジメントして個社ごとの営業成績が把握できるようになれば、営業戦略立案に役立つことはもちろん、業績が不振な販売代理店に対してフォローやテコ入れを行えるようにもなります。
適正予算を設定するため
販売代理店のマネジメントが必要な1つ目の理由は、営業活動にかかる適正予算の設定を行うためです。
営業活動には商品の受発注や、インセンティブなどの予算が発生します。
販売代理店を活用する場合も、当然ながらその営業活動に応じた予算が必要になるわけです。
しかし、ただ待っているだけでは、他社である販売代理店から報告や詳細な情報などは上がってきません。
よって、販売代理店をマネジメントして、レポートや報告書を定期的に提出してもらう仕組みの構築が必要です。
販売代理店を管理できる仕組みが構築できれば、営業活動の内容や進捗、結果などが可視化できます。
適正にマネジメントできるようになれば、毎月の予算管理もしやすくなり、営業活動の生産性向上につながるでしょう。
サポートが必要な販売代理店を見つけるため
協力してもらう販売代理店がすべて期待通りの成果を上げてくれればよいのですが、実際は難しいでしょう。
そのため、サポートが必要な販売代理店がどの企業か把握しておくためにも、マネジメントは必要です。
売上があまり伸びていない販売代理店がどの企業か明確になれば、ピンポイントで対策を講じるいことができます。
どのような課題や原因で売上が伸びないのか分析し、サポートやテコ入れを実施しましょう。
営業成績が悪ければ売上につながらないため、販売代理店側にメリットはありません。
その結果、離反する可能性が高くなり、自社の売上減少につながってしまいます。
したがって、一定のパフォーマンスを継続的に発揮してもらうためにも、サポートが必要な販売代理店がどの企業なのか常に把握しておかねばなりません。
今後の契約の参考にするため
「今後、どのような企業と契約すると高い売上が実現できるのか」という傾向をつかむためにも、販売代理店のマネジメントは重要です。
複数の販売代理店をマネジメントすると様々な傾向が見えてきます。
高い売上を達成している販売代理店の傾向が把握できれば、同じような企業と契約を結ぶことで高い成果を上げてくれる可能性が高くなるでしょう。
一方、成績が不振な販売代理店の傾向も見えてくるため、「●●な傾向がある企業はNG」といった明確な指針が決められ、効率的に販売代理店を精査できるようになります。
販売代理店をマネジメントするうえでのポイント
販売代理店を適切にマネジメントするためには、以下に挙げるポイントに留意しながら実施しましょう。
販売代理店との良好な関係を築く
先述したとおり、販売代理店はビジネス上のパートナーであり、決して下請け企業などではありません。
そのため、販売代理店との良好な関係を築くことが、売上目標必達には欠かせない要素です。
販売代理店との良好な関係が築けなければ、大きな成果は期待できないでしょう。
例えば、本社からの営業方針を伝える際にも、高圧的な態度で「やって当たり前」といった空気を醸し出すのは絶対にNGです。
あくまでもパートナー企業にお願いするというスタンスで施策の内容を伝え、自発的に活動してもらえるようにしなくてはなりません。
また、販売代理店の営業戦略やテコ入れ施策を一緒に検討することも大切です。
両者の一体感が強くなるだけでなく、販売代理店の現状分析を行えるメリットもあります。
インセンティブを見直す
販売代理店が自社の代わりに営業活動を行うのは、当然ながら対価としてのインセンティブが発生するためです。
したがって、適宜インセンティブを見直すことで、販売代理店のモチベーション向上につなげることも、マネジメントにおける重要なポイントになります。
単純にインセンティブの金額を上げるのも効果はありますが、期間限定のキャンペーンやイベントなどを開催することも効果的です。
例えば、決算前に目標売上を確実に達成したいというように、実施するタイミングの選定も重要でしょう。
ただし、キャンペーンを実施する際には現場や販売代理店に任せきりにするのではなく、営業本部のメンバーも一緒になって行うべきです。そうすることで、販売代理店との一体感が高まり、営業本部側も現場の活動内容を直接チェックできます。
データ化して分析する
販売代理店のマネジメントを行う際には、各代理店の実績や活動内容をデータ化して、比較できるようにすることが必須です。
高い成果を出している販売代理店の傾向を分析することで成功要因が可視化できれば、他の販売代理店にも展開することで全体的な生産性向上につながります。
一方、成績不振な販売代理店も一目瞭然となるため、テコ入れや契約解除の明確な指針も得られるでしょう。
動かない販売代理店を整理する
販売代理店の実績をデータ管理できるようになれば、成績不振であったり、営業活動を積極的に行わなかったりする企業が明確になります。
販売代理店と契約するメリットは、自社だけでは達成不可能な売上目標を実現することなので、実績が出せない場合は契約を続ける意味がありません。
また、販売代理店のマネジメントにはそれなりの工数やコストも必要です。
したがって、ビジネス上のメリットが少ない販売代理店は早期に契約を打ち切るべきでしょう。
その際、納得感を持って了承してくれるように、契約解除の理由を明確にデータで見せることが重要です。
販売代理店を増やし過ぎない
販売代理店の数をいたずらに増やすことはおすすめできません。
よく勘違いされがちなポイントが「販売代理店の数=営業力の強化」という考えです。
全く実績を出さない販売代理店と契約していてもコストの無駄遣いになります。
また、販売代理店を増やし過ぎると、同じエリア内で縄張り争いのようなトラブルが発生するリスクも出てくるでしょう。
したがって、闇雲に販売代理店の数を増やすのではなく、自社にとってメリットが高い企業に絞り、確実に売上目標を達成できる数に調整することが大切です。
販売代理店のマネジメントシステムを活用
販売代理店のマネジメントを行う場合に、アナログな管理では限界があります。
そこでおすすめしたいのが、販売代理店のマネジメントシステムの導入です。
代理店管理システムを使う
代理店管理システムとは、販売代理店にアカウントを発行し、営業本部側で営業活動の一括管理ができるシステムです。
販売代理店ごとに顧客や契約のデータが管理でき、商品情報や値段の設定を営業本部だけでなく販売代理店側で変更できます。
販売代理店ごとのデータはリアルタイムに確認できるため、全代理店の売上管理が簡単に実施可能です。
一方、多くの営業部で活用されているCRM(Customer Relationship Management: 顧客管理)ツールやSFA(Sales Force Automation:営業支援自動化)ツールなどを組み合わせて代理店管理システムとして代用することもよいでしょう。
最近の代理店管理システムはクラウド型のものが多く、導入ハードルが低い点が特徴です。
よって、販売代理店側への導入もスムーズで、簡単にマネジメントが行えるようになります。
代理店管理システムの利点
代理店管理システムの導入メリットは、営業本部と販売代理店の両方にあります。
販売代理店側は顧客やリードの管理が簡単にできるようになり、営業日報や報告、売上管理なども簡略化されるため生産性の向上が見込めるでしょう。営業本部側から代理店管理システムを無償で提供できれば、販売代理店が利用しない手はないでしょう。
一方、営業本部側も代理店管理システムの導入によって、全代理店の活動内容や売上などが一括管理できるため、メリットは非常に大きいです。
通常は定期的に販売代理店側にレポートや報告を上げるように督促する必要がありますが、代理店管理システムを導入すればそのような工数も必要ありません。
販売代理店のマネジメントを適切に実施するためには、代理店管理システムの導入は必要不可欠といえるでしょう。
売上目標必達に欠かせない販売代理店のマネジメント
販売代理店マネジメントは、
・適正予算を設定するため
・サポートが必要な販売代理店を見つけるため
・今後の契約の参考にするため
という理由から、売上目標を達成するために代理店を活用する営業部門には必要不可欠な活動です。
販売マネジメントを実施するうえでのポイントは、
・販売代理店との良好な関係を築く
・インセンティブを見直す
・データ化して分析する
・動かない販売代理店を整理する
・販売代理店を増やし過ぎない
であり、それを実現するために代理店支援ツールを有効活用することが重要になります。
任せて売れる、ではなく一緒に業績を伸ばすためにまずは現状把握からはじめてみましょう。
これまで販売代理店を活用したことがない企業にとっては、
「どうやってマネジメントしたらよいか分からない」
「代理店管理システムを有効活用できる自信がない……」
などのケースも充分に考えられます。
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