【最強の営業組織のつくり方】勝ち続けるために必要なマネジメントとは?
商品・サービスのコモディティ化が進んだことで、競合との差別化も困難となりました。
その中で生き残っていくためには、売上を上げ続けることができる最強の営業組織を作らなければなりません。
今回は、営業組織の作り方、勝ち続けるために欠かせない営業組織マネジメントのポイントについてお伝えします。
目次[非表示]
- 1.最強の営業組織をつくることができれば?
- 1.1.安定した売上の獲得
- 1.2.教育品質の安定化
- 1.3.モチベーションを維持しやすい
- 2.営業組織で起こり得る課題
- 2.1.業務の属人化
- 2.2.組織づくりに手間をかけられない
- 2.3.施策に対する分析が出来ていない
- 2.4.人材育成が思うように進まない
- 2.5.営業社員個人に求めるレベルが高い
- 3.営業組織におけるマネジメントの役割
- 3.1.目標設定と進捗管理
- 3.2.予実管理
- 3.3.モチベーションの管理
- 3.4.人材育成
- 4. <最強の営業組織のつくり方>必要なマネジメントとは?
- 4.1.具体的な目標を立てる
- 4.2.適材適所な人員配置
- 4.3.モチベーション管理の徹底
- 4.4.情報共有の徹底
- 4.5.適切な評価
- 4.6.マネージャーのスキルアップ
- 5.最強の営業組織にはマネジメントが大切
最強の営業組織をつくることができれば?
最強の営業組織と言葉でいっても、具体的にどのような営業組織が最強なのかはイメージしにくいかもしれません。
企業である以上、社会がどのような状況であっても、競合他社がどれだけ多くても、常に利益を上げ続けられる営業が最強であることは間違いないでしょう。
また、最強の営業組織をつくるもう一つのポイントは、組織内の良好な人間関係です。
見えない部分で互いに協力し合っているからこそ、高い成果が見込めるわけですし、そもそも組織とはそういうものです。
組織として力を発揮し、常に利益を上げ続けているのが、最強の営業組織だといえます。
さらに、最強の営業組織をつくることができれば、さまざまなメリットが生まれ、組織力はさらに強化されます。
安定した売上の獲得
組織力の強い営業組織であれば、安定した売上を上げることが可能です。
また、売上が上がることで、新たな領域へ挑戦する余裕が生まれるメリットもあります。
例えば、「狭い地域のみで展開していた商品を全国に展開していく」「異業種へ進出する」「営業力のある社員を新たに雇用する」なども可能になります。
また、これまで競合他社に比べて弱かった地域への営業活動強化、商品の質の向上などもでき、さらに高い利益向上が期待できるようになるでしょう。
教育品質の安定化
売上が安定すれば、社員一人ひとりに成功体験や営業活動の知見が蓄積されます。
そのため、新入社員や営業組織に異動してきた社員に対し、実体験で得た様々な教育が行えるようになるでしょう。
もちろん、これも単純に利益を上げているからだけではなく、組織として互いに教え合える良好な関係構築ができているからこそ実現するものです。
基本的に質の高い教育を行うには、再現性の高いフォーマットが必要になります。
安定した売上を上げている強い営業組織にはそれがあるため、自ずと高い教育品質を維持できるようになるのです。
その結果、高品質の教育を受けた社員が活躍し、新たな経験や知見を得られるため、組織力はより強固になっていきます。
モチベーションを維持しやすい
一般的に職場でモチベーションが低くなってしまう要因としては、
・何をやってもうまくいかない
・上司から正当な評価を受けられない
・業務成績が悪い
・組織の人間関係が良くない
などが挙げられます。
これに対し、高いモチベーションを維持するには、
・意欲的に仕事に取り組める環境である
・組織の人間関係が良好で互いに高め合える
・納得できる評価制度である
・新たな挑戦に対しても積極的に支援してくれる
などが求められます。
最強の営業組織をつくり出せれば、高いモチベーションを維持する環境が実現し、より仕事に対する意識も向上するでしょう。
課題や不満点がゼロではないものの、組織としてそれらを放置せず、解消しようという動きがあれば、社員も高いモチベーションを持って仕事に向き合えます。
そうした関係性を構築することこそが、最強の営業組織をつくり出す源になるのです。
営業組織で起こり得る課題
最強の営業組織は一朝一夕で作られるものではありません。
その過程では様々な課題も生まれるでしょう。
ここでは、その中でも主なものをご紹介していきます。
業務の属人化
営業活動は基本的に一人で行うため、営業のやり方も個人に任せてしまいがちです。
その結果、業務の属人化が生まれ、本人がいないと誰も対応できなくなってしまうリスクがあります。
組織づくりに手間をかけられない
先述した通り、最強の営業組織を作るためには、互いに協力し合い、高め合える組織づくりが必須です。
しかし、営業という業務の特性もあり、常に外出している社員も多く、じっくりと組織づくりを行う手間もかけられないこともよくある課題の一つです。
施策に対する分析が出来ていない
市場の動向、取引先別の傾向というようなデータの分析ができていない、
もしくは、分析ができていたとしてもうまく活用できていない状況ではありませんか?
事業を推進していくうえで、施策の振り返りと評価が出来ていないと足踏みしてしまいます。
人材育成が思うように進まない
少子高齢化の影響もあり、多くの業種で人材不足が慢性化しています。
職種によって異なりますが、営業職も決して人材過剰ではないため、多くの営業組織では、自分のノルマ達成に追われ、後任者の育成にまで手が回らないのが現状ではないでしょうか。
そのため、個人では高い成果を生み出す社員がいても、それを組織として共有できない点も大きな課題となっています。
営業社員個人に求めるレベルが高い
特に中小企業においては、マーケティング部がなく営業社員がマーケティングも兼ねているケースが少なくありません。
思ったような教育もできない状況でありながら、営業社員個人に求めるレベルが高過ぎるのも、営業組織で起こりがちな課題です。
営業組織におけるマネジメントの役割
営業組織に限りませんが、組織を強くするには、社員一人ひとりの力ももちろん重要です。
しかし、それ以上にマネジメントがしっかりしていなければ、組織としてまとまっていくことは困難でしょう。
それだけマネジメントの役割は重要であり、組織力の強化ができるかどうかはマネージャーの力量にかかっているといっても過言ではありません。
では、具体的に営業組織におけるマネジメントの役割について説明します。
目標設定と進捗管理
マネジメントで最も重要な役割は、営業組織、もしくはその中のチームとしての目標設定と進捗管理です。
チーム内で常に情報共有をし、進捗状況を確認しながら目標達成を目指します。
予実管理
目標設定の方法はいくつかありますが、基本的には販売額や契約件数など具体的な数値指標を設定し、それを実現させるための施策を実行していきます。
この際、予算と実績を比較し、大きく剥離していれば軌道修正を行うことがマネジメントの重要な業務です。
モチベーションの管理
メンバーそれぞれの進捗を確認しながら、モチベーションが低下していると感じたメンバーに対するケアもマネジメント業務の一環です。
面談を行なったり、周囲の意見を聞いたりしながら高いモチベーションを発揮、維持できるように管理していきます。
人材育成
人材育成もマネジメント業務の一つです。
メンバーそれぞれのスキル、特性を把握し、最も力を発揮できるよう、指導、育成していきます。
<最強の営業組織のつくり方>必要なマネジメントとは?
マネジメント(管理)といえど方法は多種多様で、様々な場面で適切かつ迅速に判断を下していかなければ最強の営業組織にはなりえません。
そこで、最強の営業組織をつくるために必要なマネジメントに欠かせない6つのポイントについて説明します。
具体的な目標を立てる
マネジメントの中でも重要な業務の一つである目標設定ですが、漠然とした目標では、社員は何をすればよいかわからずモチベーションも高められません。
これを避けるには、できるだけ具体的な目標を立てる必要があります。
例えば、現状、月500万円の売上を700万円にするという目標を立てたとします。
しかし、これだけでは何をすれば300万円の売上をつくれるのかがわからないでしょう。
数値指標の設定は重要だと前項でも説明しましたが、ただ数字を上げるだけでは意味がありません。
そこで、月300万円の売上を増やすには、具体的に何をすべきかまでを設定します。
例えば、単価10万円の商品の成約率が10%である場合、30人の営業社員がこれまでよりも10件多く営業をかければ数字的には達成する計算になります。
もちろん、商品によっては新規顧客の開拓よりもリピート需要を狙う、関連した商品を紹介して購入してもらうような方法も考えられるでしょう。
そこまで具体的に数字を出し、その中でどのような方法で売上をつくっていくかを指示していきます。
適材適所な人員配置
社員には一人ひとり個性があり、得意とするもの、不得手とするものも異なります。
そのため、不得手な業務を無理に任せてもミスを起こす確率が上がるだけで生産性を高められません。
そこで、社員それぞれの得意分野やスキルを見極め、適材適所な人員配置を徹底します。
ポイントは配置を換えるタイミングです。
あまり短期間で変えてしまうと本来のスキルが発揮されないままになってしまう可能性があり、かえって逆効果です。
しかし、一つの場所に長くとどまらせてしまうことも、モチベーションの低下につながる場合があります。
最適なタイミングで人員配置を行うには、常に社員一人ひとりの行動に気を配ったり、直接本人と話をしたりしつつ、現状の把握を心掛けることが重要です。
モチベーション管理の徹底
社員の性格にもよりますが、仕事に対するモチベーションは常に変化します。
仕事の中で変化する場合もあれば、プライベートが仕事のモチベーションに影響する場合もあるでしょう。
そうした変化を見逃さず、高いモチベーションを維持できるように努めなければなりません。
社員のモチベーションを把握するためのポイントはいくつかありますが、その中でも欠かせないことが雑談です。
ほんの2~3分でもよいので仕事の話だけではなく、何気ない雑談をするようにしておくと、社員の気持ちの変化に気づきやすくなります。
そうした意味では、社員の趣味や好きなものを把握しておくこともマネジメント業務の一つだといえるでしょう。
情報共有の徹底
業務の属人化は生産性向上や業務効率化の大きな妨げになります。
これを避けるために欠かせないことが情報共有の徹底です。
営業のノウハウや経験、知見やそれぞれの進捗状況に関しては、常にチーム内で共有し、誰が欠けてもすぐにほかの社員が代われるようにしなくてはなりません。
ただし、頻繁にミーティングや進捗報告会を行うと時間のロスとなってしまいます。
そこで、社内SNSやSFAツールなどITツールを活用し、外出先や移動の隙間時間を使い、マネージャーが率先して情報を蓄積していくようにしましょう。
適切な評価
評価基準が曖昧であったり、人によって基準が違っていたりすると、社員のモチベーション低下にもつながってしまいます。
そこで、評価基準は明確にしたうえで、社員全員に開示し、その上で成果を上げた場合は報酬や昇格など目に見える評価を行いましょう。
これにより、モチベーション低下を防げるうえ、透明性が上がり従業員満足度も向上します。
マネージャーのスキルアップ
社員の成長を後押しすると同時にマネージャー自体のスキルアップも欠かせません。
積極的にマネージャー研修を受講したり、資格取得を目指したりすることで、社員の意識も高まり、組織全体のスキルアップにもつながります。
最強の営業組織にはマネジメントが大切
最強の営業組織を作るには、社員一人ひとりの努力も必要ですが、それをとりまとめるマネージャーの力量が大きな影響を与えます。
時には先頭に立って全体を引っ張り、時には社員の影となって後押しをする器用さや柔軟性が欠かせません。
また、成果が出れば社員の功績、マイナスを出せばマネージャーの責任というような懐の広さも重要です。
決して楽な業務ではありませんが、良いマネジメントがあるからこそ、最強の営業組織が作れるのです。
インプレックスアンドカンパニーでは、営業組織構築・マネジメント支援など、営業組織に関する課題解決策を行うためのご支援を行っております。営業組織を作るだけでなく、その後の運用や改善フローなどもご提案させていただきます。ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。