アポイント代行を導入する前に知っておくべき重要事項を徹底解説
業績向上のためには、より効率の良い「アポイント業務」が必要です。
そして今、これまでのアポイント業務を、専門のアポイント代行会社に委託する企業が増えています。
多くの企業が導入しているアポイント代行について、その現状と導入の際の注意点を解説しましょう。
目次[非表示]
- 1.アポイント代行の現状
- 1.1.アポイント代行を活用する企業
- 1.2.アポイント代行の業務内容とは
- 1.3.アポイント代行のリスクヘッジ
- 2.アポイント代行の導入前にやるべきこと
- 2.1.アポイント代行を導入する際のポイント
- 2.2.アポイント代行の種類を知っておこう
- 2.3.アポイント代行導入の事前準備とは
- 3.アポイント代行のメリットとデメリット
- 3.1.アポイント代行の有効性・メリットとは
- 3.2.アポイント代行の意外な落し穴・デメリットとは
- 3.2.1.代行会社とのマッチングミス
- 3.2.2.セキュリティ面でのリスク
- 4.アポイント代行会社選び
- 4.1.どのようなアポイント代行会社があるのか
- 4.1.1.コールセンター業務に特化したアポイント代行会社
- 4.1.2.「アップセル」に強い営業代行会社
- 4.1.3.業務形態の変更にも柔軟対応できる営業代行会社
- 4.2.アポイント代行会社を選ぶポイントとは
- 5.アポイント代行導入のすすめ
アポイント代行の現状
現在アポイント代行を導入する会社が増加している状況には、どのような社会背景があるのでしょうか。
長引く不況下において、人件費の抑制のために多くの企業が派遣社員など「非正規雇用」の比率を各社高めてきています。
では、アポイント業務を専門の代行業者に委託するのは、派遣会社の利用と同じような理由があるのでしょうか。
企業がアポイント代行を利用する理由には、単に人件費抑制だけでなく、その他に多くのメリットがあるからといわれています。
ここでは、産業界におけるアポイント代行の現状について掘り下げてみましょう。
アポイント代行を活用する企業
アポイント代行を活用している企業は、次に挙げる2つのスタイルを主体としています。
両者ともに、相手と直に会話するために電話によるコミュニケーションが有効とされ、相手の数が多い場合にアポイント代行が活用されるというわけです。
インバウンド方式
「インバウンド」とは、ビジネス用語では「顧客または見込客から連絡を受けること」を意味します。
たとえば、自社の宣伝などを見て連絡してきた見込客や、あるいは既存顧客への受身の対応を指します。
アウトバウンド方式
「アウトバウンド」とは、ビジネス用語では「顧客または見込客に対して自社からアプローチすること」を指します。
アポイント代行の業務内容とは
アポイント代行の業務内容は主に以下の2つです。
テレマーケティング
売上アップを目的に「市場調査」を電話で行う業務が「テレマーケティング」です。
企業が収集した一般人に対し見込客を創出し、既存顧客へのアフターフォローサービスを行うには、アポイント業務に特化したスキルを持つアポイント代行会社のテレフォンアポインターに依頼するのがより効率的といえます。
また、総数が多い場合はリソース不足が原因でアプローチしきれない場合があります。
そういった場合にはリソース観点でも有効でしょう。
休眠顧客の掘り起し
潜在化した休眠顧客を顕在化させるのが「休眠顧客の掘り起し」といわれています。
休眠顧客の数が多い場合は、限られた社員だけで対応するよりも、専門的スキルを持つアポイント代行を利用するのが効果的です。
また同時に休眠顧客の現状調査(引越し・結婚・出産・転勤など状況の変化)をすることでデータの更新目的としても有効でしょう。
電話でのアポイントの代行業務については、下記記事で詳しく紹介しておりますのでご参考ください。
アポイント代行のリスクヘッジ
企業がアポイント代行を利用する最終目的は「新規顧客の獲得」または「売上のアップ」です。
アポイント代行を導入したが目的が達成されないというリスクを回避するために、企業は次のようなリスクヘッジをしておく必要があります。
・適切な報酬設定にて契約すること
・アポイント代行会社に自社のシステムを深く理解させること
・アポイント代行会社の担当者との定期ミーティングを行うこと
・業務の条件設定や変更に対し誠実に対応してもらうこと
万一、業務上のトラブルが起きても大きな問題に発展させないために、これらのリスクヘッジはとても重要といえます。
アポイント代行の導入前にやるべきこと
社内でアポイント代行の採用が決定した場合、導入前にやるべきことがあります。
事前準備をきちんと整えた上でアポイント代行会社との契約に移ることが大切です。
アポイント代行を導入する際のポイント
アポイント代行を導入する際には、アポイント代行会社が「できること」と「できないこと」を明確に理解しておくことが必要です。
誤解が起きやすいのは「アポイント代行は営業代行ではない」ということです。
アポイントの目的は最終的に自社商品の販売につなげることですが、アポイント代行はあくまでも「見込客作り」にあって、アポインターが実際にセールスをするわけではありません。
アポイント代行の本来の意味を認識しておくことが大事なポイントです。
ただし、「セールス活動自体を外注したい」という企業には、営業の代行を請け負う「営業代行会社」を依頼する方法があります。
「営業代行会社」に関心がある人はぜひ下記記事もご参考ください。
アポイント代行の種類を知っておこう
アポイント代行の種類は次のようになっています。
課金式
コール件数または稼働時間あたりで報酬を決めておく方式です。
コールする件数が多い場合や、アポインターの人数によってどちらがコスト的に良いのかを事前にシミュレーションして決めておく必要があるでしょう。
成果報酬式
アポイントの成果は内容によって異なります。
「サンプル商品送付の了承を得る」などのアポイントでは、成果1件につき報酬発生するという方式が一般的です。
ただこの形式では、アポイント上限が来てしまうと予算が溢れてしまいます。
固定報酬式
代行会社に支払う報酬が月額固定で決められている方式です。
成果報酬式はマーケティング予算のように「施策」として考えられますが、固定報酬式では、採用や育成コストがかからない「営業人件費」として考えるとわかりやすいかもしれません。
この場合、成果が出ない場合を考えて、契約期間を事前に決めておくのが無難でしょう。
成果報酬式と固定報酬式の違いについては、下記記事で詳しく紹介しております。
アポイント代行導入の事前準備とは
アポイント代行を導入するための事前準備として、次の項目が挙げられます。
現状分析
アポイント代行を利用する目的を明確にするため、顧客に関する自社の現状を分析し検証します。
これによって、アポイント代行の業務内容とその規模を決定します。
ターゲットの設定
自社商品(サービス)によって対象者が異なるため、対象となるターゲットを決めます。
計画書の策定
アポイント代行業務にかかる予算・期間・収支などを決めて計画書として文書化し、社員に周知徹底させます。
業者の選定
計画に適合したアポイント代行会社を選択します。
代行会社との打合せ
自社と代行会社との担当責任者同士の打合せを入念に行います。
アポイント代行のメリットとデメリット
アポイント代行には大きなメリットがありますが、その反面想定外のデメリットも内包しています。
メリットとデメリットの両方を熟知しておくことが重要です。
アポイント代行の有効性・メリットとは
アポイント代行の代表的メリットは次の4点です。
高い効率性
複数のアポインターがターゲットと直接会話することで、市場や顧客情報を素早く収集することが可能です。
業務の分業化
アポイント業務を代行会社に任せることで、自社の営業社員はセールス活動に専念でき、業務の分業化が推進します。
計画変更への柔軟性
自社でアポインターを雇用すると、計画変更に伴う雇用停止や配置転換などに期間を要します。
代行会社なら計画の変更にも柔軟に対応が可能です。
コスト削減
アポインターを自社で雇用する必要がないので、求人広告が不要で人件費のコストも削減できます。
アポイント代行の意外な落し穴・デメリットとは
アポイント代行には、次のようなデメリットもあるので注意しましょう。
デメリットについては、事前に十分な計画と対策を講じておけばいずれも未然に防げます。
いずれにしてもアポイント代行には、大きなメリットの裏側に少なからずデメリットもあることを熟知しておきましょう。
代行会社とのマッチングミス
自社のニーズにマッチしないアポイント代行会社を選択してしまった場合、成果が出ず、無駄な経費が発生することとなります。
セキュリティ面でのリスク
社内で部外者が仕事することとなるので、セキュリティシステムを完璧に構築しておかないと、情報漏洩の危険性があります。
アポイント代行会社選び
アポイント代行を成功させるには、自社のニーズと業務形態により良くマッチした代行会社を選ぶことが最優先課題です。
数あるアポイント代行会社の種類と選び方について解説しましょう。
どのようなアポイント代行会社があるのか
アポイント代行を導入する企業の増加に伴って、いろいろな特色を持つ代行会社が増えてきています。
コールセンター業務に特化したアポイント代行会社
顧客フォロー中心の業務に適しています。
多くの顧客へのアプローチを効率的に実行したいケースによく利用されています。
「アップセル」に強い営業代行会社
顧客単価を上げたいケースで、見込客や既存顧客に対してランクアップした商品の購入をすすめる「アップセル」に強みを発揮する代行会社です。
必然的に報酬も高めとなります。
業務形態の変更にも柔軟対応できる営業代行会社
いくつかのケースにも柔軟に対応可能な代行会社で、担当者同士の打合せで、先方から提案してくれる代行会社なら、初めてでも安心して任せられる利点があります。
アポイント代行会社を選ぶポイントとは
アポイント代行会社を選択するには、自社の目的を事前に明確にしておく必要があります。
マッチングで失敗すると余分な手間と経費が無駄になるからです。
代行会社を決定する前に、アポイント業務における収支計画を含めた計画書を策定しておくことが肝要でしょう。
アポイント代行導入のすすめ
経験値が高く自社の目的に合致したアポイント代行会社を活用することは、単に目的遂行だけではなく、社内に新しい風を吹き込み、マンネリ化の解消と事業に活性化をもたらす効果があります。
事業の発展のために、成功例を参考にして、より効果的なアポイント代行を導入することをおすすめします。