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BtoB業界の営業はBtoCと大違い!変化してゆくその手法とは?


営業は大別して、法人向けのBtoBと個人消費者向けのBtoCがあります。

しかし言葉の意味は分かっていても、BtoBがBtoCと一体どう違うのかと問われると、案外わからない人も多いようです。


そこで今回の記事では、BtoBとBtoCの違いをわかりやすく解説し、変化しつつあるBtoBの手法についても紹介します。



目次[非表示]

  1. 1.そもそもBtoB営業とは?
    1. 1.1.法人営業ならではの特徴
    2. 1.2.BtoB営業にはコツがある
      1. 1.2.1.商品やサービスの知識を豊富に身につける
      2. 1.2.2.ユーザー目線で課題の解決方法を提案する
      3. 1.2.3.第一印象をできるだけ良くする
      4. 1.2.4.一方的に話さず相手の話に傾聴する姿勢を見せる
      5. 1.2.5.潜在顧客の中から質の高い見込み客を絞り込む
  2. 2.BtoBとBtoCの根本的な違いとは?
    1. 2.1.ターゲットの数は桁違い
    2. 2.2.成約までに要する期間の違い
    3. 2.3.集金のタイミングの違い
    4. 2.4.意思決定者が最たる違い
    5. 2.5.転職者の志望動機にもなる年収の違い
  3. 3.BtoB業界の営業手法の変化
    1. 3.1.インサイドセールスで営業に専念
    2. 3.2.オンライン営業戦略へのシフトが進む
    3. 3.3.営業代行の利用という選択肢
  4. 4.BtoB営業ならではの楽しさとやりがいを享受しよう



そもそもBtoB営業とは?


BtoBという言葉は「Business to Business」の略で、企業から企業への取引の意味です。

日本語では「法人営業」と呼ばれます。


例えば以下のような分野を扱い、法人に購入してもらい売上をたてる企業です。


・ITシステム
・OA機器
・人材派遣
・コンサルティング
・給食サービス
・広告代理
・イベント代行
・素材開発
・原材料


BtoBの特徴やBtoB営業のコツについて紹介します。


法人営業ならではの特徴

BtoBビジネスには法人相手ならではの特徴があります。


企業に対して提供する商品やサービスなので、個人が消費するレベルとは異なり、自ずと単価が高くなりがちです。

数万円から数十万円、場合によっては億単位の商談もあります。


そのため、費用対効果が厳しく問われることになるのです。

それだけに、簡単に売れるものではなく、提案の難易度は当然高くなるでしょう。


また、BtoBの種類は2つに分かれます。

ルート営業と新規開拓営業です。


それぞれの業務に必要なスキルは大きく異なります。

そのため、ほとんどの営業はどちらかを専門とするのが基本です。


このほかBtoBでは実際のその消費やサービスを使う人と購入の決定権を持つ人は、異なる場合が多く見られます。


BtoB営業にはコツがある

BtoBの営業で成功するためにはコツがあります。

主に以下のような項目に留意することで、成約の確度を上げることができるでしょう。


商品やサービスの知識を豊富に身につける

早い段階から、見込客からの質問に淀みなく答えて信頼性を与えるために身につけましょう。


ユーザー目線で課題の解決方法を提案する

営業目線のトークだけであれば「買わされる感」が前面に出ます。

できるかぎり相手のためになることをイメージさせましょう。


第一印象をできるだけ良くする

これは営業の基本です。

第一印象は後々まで残りやすく、悪い印象はぬぐいにくいものです。


一方的に話さず相手の話に傾聴する姿勢を見せる

人は本来、自分の話を聞いてもらいたいという願望が心の奥にあります。

話してもらうことで気持ちがすっきりすれば、こちらの話に聞く耳を持ってもらえます。


潜在顧客の中から質の高い見込み客を絞り込む

営業は精神論ではなく、効率との戦いです。

同じアプローチをするならできるかぎりポテンシャルを感じる人から先に当たりましょう。


なお、以上のコツは「戦術」レベルですが、新規開拓営業のより戦略的レベルのコツは以下の記事で紹介していますので、参考にしてください。

  新規開拓営業で効率良く成約獲得するための5つのコツ | インプレックスアンドカンパニー株式会社 どうやって新規顧客を獲得し、自社サービスのシェアを拡大していけばいいんだろう・・・。 今回は、新規開拓営業で効率よく成果を上げ、成約数を伸ばしていくための5つのコツをご紹介します。 インプレックスアンドカンパニー株式会社



BtoBとBtoCの根本的な違いとは?


BtoCは「Business to Consumer」の略で、個人消費者との取引を意味します。


さまざまな企業がありますが、共通するのは消費者との接点である小売部門、あるいは消費者が直接利用するサービス部門があることです。


ただし、従来BtoBのみを行なっていた企業でも、近年では市場拡大のためにBtoCへ販売チャネルを広げているところも増えています。


わかりやすい例で言えば、アパレルメーカーは本来アパレル小売業を相手に製品を販売していました。

ところが、近年ではメーカーがショップやECサイトを展開して消費者に直接販売するビジネスモデル(Direct to customer=D2C)が増えています。


ターゲットの数は桁違い

顧客ターゲットの数という面から見れば、BtoBは企業相手のビジネスなので、商材に関連する業界の企業に限定されます。


一方BtoCはネット販売も含めれば国内外の消費者の中からターゲットを選定できるので、ある意味では無尽蔵です。

ターゲット数においては桁違いと言えるでしょう。


成約までに要する期間の違い

一般的に購入決定=成約までに要する時間は単価に比例します。


そのため、BtoBでは営業アプローチを行なってから成約までに長い時間がかかる傾向にあり、BtoCは短期間あるいは短時間です。

例外として、BtoBでも現場の担当者レベルで決裁できるオフィス用品などはそれほど時間を要しません。


また、BtoCでも特殊である保険や自動車、不動産や金融などの高額商材はやはり時間がかかります。


集金のタイミングの違い

BtoCにおいては、代金回収で困ることはめったにありません。

なぜなら商材と購入代金の交換が同時か前金で行なわれるからです。


ほとんどすべての小売店では、金額の大小に関係なく代金を決済しなければ商品は持って帰れません。コンビニでも宝石店でもそれは同じです。

サービス業もそうで、テーマパークには入場料を払わなければ入れないのと同じです。

一部の飲食店では例外的に「ツケ」があるかもしれませんが、通常は利用して出る時点で支払いを済ませないとそこから出られず、宿泊施設も同様です。

ECサイトもクレジットやコンビニ決済を済ますか、もしくは代引きでなければ配送してくれません。


一方、BtoBでは、大半が「掛売り(後払い)」になります。多くは月末締めの翌月末支払いという30日サイトで、60日サイトや90日サイトのケースもあるでしょう。

法人取引は、「ツケ」のように「信用」による掛売りが成立する世界なのです。


意思決定者が最たる違い

BtoBでは特に中小企業の場合、代表者以外の人にいくら提案して気に入ってもらっても、その人に決裁権がない場合が珍しくありません。

あるいは「稟議」として、複数の幹部に決裁権がまたがっているケースもあります。


BtoCでは提案の相手が決裁権を持っていることがほとんどです。

もし別にいるとしても親兄弟くらいで、決裁権者が家族以外の第三者ということはまず考えられません。


このように、BtoBとBtoCでは購入に意思決定者の違いが顕著です。


転職者の志望動機にもなる年収の違い

一般的にはBtoCよりもBtoBの方が、難易度は高いと言われています。

営業プロセスの複雑さもありますが、商材の単価の違いが大きく影響するのでしょう。


難易度が高いビジネスなので、成果を出せる優れた人材を、企業としても好条件を提示してでも確保したいのは当然です。

転職者が志望先にBtoB企業を挙げる場合に、給与などの条件面が良いことが志望動機になるケースも多いでしょう。



BtoB業界の営業手法の変化


BtoB業界では従来の営業手法からの変化が見られます。

3つの角度から解説しましょう。


インサイドセールスで営業に専念

BtoBの関係者のみなさんなら、2020年前半から新型コロナウイルス感染症拡大が社会に影響を与え始めて以来、「インサイドセールス」の話題を聞くことが増えたのではないでしょうか。

近年において営業効率を向上する手法として注目されているのが「インサイドセールス」で「内勤営業」とも呼ばれています。


主に電話やeメールなどを通じて、潜在顧客にアプローチする営業スタイルです。

注目されている理由は、ひとつにはこれが非接触かつ遠隔でできる手法だからでしょう。


そしてもうひとつは、営業効率が実際にアップするケースが見られるからです。

インサイドセールスでは多くの場合、潜在顧客リストからアプローチによって1段階顧客に近い「リード(見込み客)」に引き上げます。

そしてリードのリストを営業部門に引き渡すのです。


従来は電話営業や飛び込み営業によってリードを集める作業も営業が行なっていましたが、その段階をインサイドセールスの部隊に任せることで、営業は成約確度が高いリードとの商談に専念できます。


インサイドセールスに関しては以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。


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オンライン営業戦略へのシフトが進む

リードとの商談は、今までは訪問して対面での商談が当たり前でした。

しかし、新型コロナの影響で対面営業が困難になり、そこで伸びてきたのが「オンライン営業」です。


これはリモートワークでの会議やミーティングと同様に、オンラインコミュニケーションツールを使って営業がリードと商談を行なうスタイルです。


ツールも発達しており、資料などのデータも共有してそれらを閲覧しながら商品説明ができるので、対面商談に引けを取らない場合が多く、移動コストや移動時間が削減できるので効率的です。


仮に多少成約率が落ちても、商談機会はオンラインの方が格段に増やせるのでトータルとしては営業成果を上げている企業が増えています。


営業代行の利用という選択肢

営業代行とは、その名の通り営業活動を代わりに行うサービスです。

主に依頼企業の営業活動の中で新規獲得という最初の段階を、営業のスペシャリストが担当するというスキームが多く見られます。


新型コロナの影響もあって、飛び込み営業の代行よりもテレマーケティングの代行によってリードを集め、依頼企業の営業に引き渡すまでを請け負うパターンが多いようです。


つまり、先のインサイドセールス部分をアウトソーシングで行ない、上がってきたリードのリストに本来の営業がトライするという利用法も可能です。


営業代行に関するメリットとデメリットは、以下の記事を参考にしてください。

  営業代行は成果報酬型か固定報酬型のどちらを選ぶべき?メリット・デメリットも解説! | インプレックスアンドカンパニー株式会社 営業代行には成果報酬型や固定報酬型など、いくつかの報酬体系があります。 今回は、営業代行の成果報酬型と固定報酬型、それぞれのメリットやデメリットを解説していきます。 インプレックスアンドカンパニー株式会社




BtoB営業ならではの楽しさとやりがいを享受しよう


BtoBとBtoCとの違いを解説し、変化しつつあるBtoBの手法について紹介しました。


営業プロセスが複雑でスキルも必要なBtoBの営業ですが、成約すれば単価が高くて評価も得られるのでやりがいもあるはずです。

リードをいかにクロージングまで持っていくかの戦略を練って取り組むという、仕事の楽しさもあるでしょう。BtoBに携わるみなさんはその楽しさとやりがいを享受してください。

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